存在 5-27


 あなたに好かれていないなんて分かってた。


 でも信じ続けたのは、分かりたくなかったから。

 本当のことを受け入れるのが、ただただ怖かっただけなんだ。


 だけどそれも今日でサヨナラ。

 私はあなたの面影を捨てて、生きると決めた。


 ああ。

 忘れようと思ってはじめて、あなたの存在の大きさに気づいたよ……。

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