書くのは、誰? 2-27



 書きたいものがたくさんある。

 思いついたことを次々ノートに書き留めるたび、白い世界が文字で埋まっていく。


 でも私は生きることに精一杯。


 ふと思い立ち、鏡に向かって「あなたが書いてくれればいいのに」と呟いてみた。


 すると目眩。

 もう一人の私が、「それを書けるのはあなただけ」と言った気がした。

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