晴天に梅 2-21


 数日ぶりに外に出ると、家のまえの梅の花が満開になっていた。

 照りつける日差しも風も、どこか暖かい。


「もう、そんな季節か」


 すぅ……はぁ……。

 目を閉じて深呼吸してみると、甘い香り。

 決して強くないけれど、鼻の奥にまとわりつく……。


 これが梅の香りだと気付いたのは、しばらく経ってからだった。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る