聖なる処女

ゴミ袋が堆く積まれていて

無数のミミズたちが

ヌルヌルと地を這いながら

俺たちはおじさんの毛深いケツ穴から

生まれた名もない孤児なんだと

辛そうな声で言い

卒業式なのに先輩が

自分の死亡届を校長先生に叩きつけ

ゴミ袋が破けた裂け目から

毛深い腕が出て

グロテスクな禿げたおじさんが

顔を出して白目を剥いてあくびをし

まだ何も産んでないよ俺は処女なんだよと

毛深いケツ穴を晒して宣言する。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る