2023/03/08 後編

「僕、桜ヶ丘高校の教師なんだけど、きみ見たことないな何年生?」


外へ出た途端


確信をつくような質問が桜へ飛んできた。


「あの、、4月に入学します!

          日々野 桜です!」


やけくそになってした自己紹介を聞いた先生


の目が信じられないくらいまんまるに変わ


っていく。



「あー、、まだ入学もしていないのに、制服


で出歩くのはあまり良くないな。


分かるよね?

 

今日のところは多めに見てあげるから


早く帰って着替えなさい。


もう二度とこんな事しないように。」



先生は戸惑いながらも真剣な顔で言った。


一方、桜の目からは涙が落ちていた。


軽い気持ちで制服を着て出かけたせいで


高校入学が取り消しになるんじゃないかとい


う不安と後悔の波が押し寄せてきていた。


沈んだ気持ちで家へ帰る中


薫からLINEがくる。


line薫:どうだった?

line桜:コンビニに先生いてバレて怒られた

line薫:アホだー桜おもしろすぎ


 ふん、もうちょっと慰めたりしてよねっ


桜はボタンに刻まれた桜の紋章を


そっとなぞった。

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