愛知編 第1話 災害復興
私たちはそこで怪物を見た。怪物は全てを食らい暴れ回ている。それをただ見ることしかできなかった。
かつて、愛知県は関東と関西の中間に位置するところで、肥沃な大地が広がっていた。有名どころで言ったら尾張の信長そして駿河の今川義元。そして徳川家康。
多くの偉人達が支配したその地は現代になっても繁栄を享受していた。
特に名古屋市は平野が広がりさらに海に接しているため多くの企業が貿易を行い莫大な利益と人を生んだ。
結果、東京と大阪に並ぶ日本3大都市のひとつとなった、、、、、が、長くは続かなかった。
20XX年4月1日 午前10時
日本中で悪夢が襲った。
"南海トラフ地震"だ。
ここ愛知県も太平洋に面しており、なんと最大震度は8強。マグニチュード9.0
津波に関してはなんと13Mの巨大な壁が名古屋市に訪れたのだ。
住宅地はことごとく崩壊。工場やマンション、人の多くは全て津波に奪われていった。
そしてその後余震は続いたもののなんとか被害は一回の地震だけで済んだ。
家を無くした人々が後を立たず皆、仮設住宅に今も住んでいる。さらには政府はこの事態に自衛隊の派遣が遅れてしまい救助が難航。さらに医療器具に水、非常食も不足してしまい大混乱。その時、"人は生きる為にはどんな手段も選ぶ"ということを初めて知ることとなった。
これらの被害は日本中で起こりその対応が遅れた政府は総パッシングを食らう羽目になる。
それから一年が経とうとしている。経済が低迷していることもあり失業者に溢れ、名古屋市も復興の目処は立っていない。道には瓦未だに礫と人が散乱していた愛知県ではこれらの問題を早急に解決しなければならなかった。そんな時に起こったのが日本解体である。
これにより道府県は歓喜し、各地で勢力拡大や独自の秩序、そして野望を叶えるべく軍備を強化し始め侵略戦争の準備を始めようとしている。そんな愛知県の国力は
領土 27位 (5116㎢)
経済力 5位
軍事 5位
(陸軍) 20万人(5位)
(海軍) 艦艇28隻(6位)
(空軍) 250機 (3位)
はっきり言ってもはやかつての大国としての威厳は津波によって揉み消された。
もはやそこら辺の中小国と変わりない国力。
対してここ中部東海地方の国境紛争は後を立たない。いつ全面戦争になってもおかしくない状況である。
更に、東には東京などの関東勢が
西には大阪率いる関西勢が
ここ東海に手を伸ばそうとしている。もし間違えた選択をした場合、この国はあっさりと属国になってしまうだろう。
知事の巧みな外交戦術でこの地を納めなければならない。
今から始まるこの激動の時代。これから来る苦難を何度も乗り越えなければならないだろう。
"神よ、どうか我らをお守りくだされ"
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