第8話
被害を被ったのは俺だけじゃなかった。
休み時間にトイレに行こうとしたら、
移動教室に向かう途中の、
義妹、ヒナタとばったり鉢合わせした。
歩き方が変なので足元を見たら
上履きを履いていなかった。
気になって尋ねてみた。
「お、おい、ヒナタ。
おまえ、上履きは??なんで、スリッパなんか履いているんだよ?」
「なんか、よくわからないんだけど。。
朝きたらなかったの。下駄箱の周りを探して
みたんだけど、、
そしたら、一応、ゴミ箱にあったんだけど、、
それが、、なんか、オレンジジュースみたいなものをかけられてて履ける状態じゃなくなってて、だから、先生に言って学校のスリッパ借りたの。。」
ヒナタは平気そうな顔してそう言ったけど。
このとき、俺の耳に聞こえてきた女子の声に、嫌な気持ちがさらに加速した。
「あの顔でシンジくんと同居とかマジでむかつく」
「ねー、そうだよねw」
「私が代わりに同居したい。
シンジくんの義妹になりたいなぁ」
咄嗟に。
声のした方を振り向いたが、
ガラの悪い女子どもは、
「あ、もしかして聞こえちゃった?」と
小さく嘆いて逃げるように教室に入って行った。三組の女子トリオだった。
顔は見えなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます