天の岩戸の引きこもり

立野 沙矢

太陽神は夜も輝く

 その昔、やまとの国の太陽神である天照大御神あまてらすおおみかみは、弟・須佐之男命すさのおのみことの乱暴ぶりにほとほと手を焼いていた。

 ある日、須佐之男命の狼藉で遂に死者が出ると、天照大御神はあめ岩戸いわとに引きこもり、世界が暗闇に包まれた。困った八百万の神々はあの手この手を尽くし、ようやく天の岩戸から天照大御神を引きずり出すことができたのだった。

 これがいわゆる、天照大御神の岩戸隠れである。

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