37.朝昼晩とお味噌汁

味噌の期限はあんまりはっきり分かっていない様ですが、通説として、発祥は中国で『豆鼓とうち』と呼ばれる黒大豆を使った発酵調味料が期限なんじゃないかって言われている様です。ただ、豆鼓は豆の形がそのまま残ってて行ってしまえば糸を引かない納豆みたいな雰囲気なので、厳密に味噌の期限になってるのかって問われると、個人的な考えとしてはひょっとしたら直接繋がらないんじゃないかなぁって考えたりもします。


日本では、7世紀頃から味噌の製法が確立され、当初は、大豆と塩を混ぜて発酵させる方法が一般的でしたが、次第に麹という微生物を使った発酵が行われるようになりり、これが現代の味噌の基礎に繋がっているみたいですね。


さてさて、味噌の蘊蓄うんちくはこの辺にして、本題のお味噌汁ですが、入れる具材でお味がかなり変わると思いません?私、油揚げのお味噌汁大好きなんですよ。で、油揚げって結構お出汁出ますよね、それがコクと濃厚さを与えてくれて、夕飯に頂くにはぴったりな雰囲気な気がするんですよ。だから朝昼晩で具材を変えると、体にも均分にもいいお味に仕上がるんじゃないかなって言う気がします。


例えば朝、寝起きで体が目覚めていないから食欲も今一つ。でも一日元気に過ごすためにはなんか食べないといけない訳だからさっぱりするするいただけるのが良いんじゃないかと言う事で、絹漉きぬごしのお豆腐なんていかがでしょ。味噌とお豆腐のダブル大豆効果で蛋白質もイソフラボンもしっかり補給して元気はつらつ今日もホームランだぜぇ・・・おいおい・・・。


お昼は午後に向けてのエネルギー補給とちょっとした刺激が欲しいから、少し意外な食感のなめこの味噌汁なんていかがでしょ。にゅるんとした独特のキノコの感じは好き嫌いが分かれるかもしれませんが、アンニュイになりがちな午後の活動に一石を投じてくれるかもしれませんね。意外としゃきっとするかもしれませんよ。


夜はまったり体に染みて、一日の疲れを取ってくれる様なお味が恋しくなりますね。そんな時は、赤味噌にワカメと車麩くるまふなどいかがでしょう。じんわりと体に染み込むような味わいが激務をこなして原動力を使い切ってしまった心と体をほっこりと温めてくれるでしょう。そして明日も頑張ろうなんて思わせてくれるわけですね。朝昼晩のお味噌汁、私にとって心と体の支えです。


さて、具材についてもう少し。私が一番好きなのは、初夏に取れた新じゃがで作るじゃがいものお味噌汁なんですよ。新じゃがって独特の美味しさが有りますよね。勿論かしてバターとか塩から乗っけて頂いてもその場に崩れこんでしまいそうな位美味しいのですが私が一番美味しいと思うのはお味噌汁に入れる事。


私が実家に住んでいたころは母が裏庭で畑をやっててじゃがいもも作って、とれたて直送を食べさせてくれたものでして、間髪入れない新鮮さ、正にじゃがいも界のボージョレ・ヌーヴォー的な逸品で作るお味噌汁は至高のお味で初夏の頃を楽しみにしていたものでした。今ではそれを味わうことはかなわないのですが、こうやって懐かしむ事が出来る事を母に感謝額と思います。


世界にも広まりつつあるお味噌汁、これからも美味しく頂いてまいりたいと思います。

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