21.鰊(にしん)の切込みが有れば勝ったも同然

皆様は『にしんの切込み』ってご存じですか?鰊を細かく刻んでこうじに漬けた物で、北海道、東北地方ではよく食べられてるものなんですよ。烏賊いかの塩辛程塩っ辛くなくて酒盗程しつこくなくて、でも脂が乗ってて意外とジューシーで、日本酒のあてにするなら私はこれが一番のお気に入りです。勿論、ごはんのおかずにもぴったりですよ、これがあればごはん何杯でも行けます。酒の肴はご飯に合わせてもぴったりくるものが多いのさ。


でも、見た目がアレなんで、好きか嫌いかを問うと意見は分かれるのかな。烏賊の塩辛大丈夫なら問題ないと思うんですが、嫌いっていう方にはちょっと厳しいかもしれませんね。


関東地方だと中々手に入りません、近くの百貨店やスーパーなんかで北海道物産展なんかを開催すると、売られてたり売られてなかったりで手に入るかは微妙です、こんなに美味しいのに全国区にならないのは何故なんでしょう。近所にちょっと前まで『イトーヨーカ堂』があって、そこでたまに北海道物産展やっててそこでは確実に購入できたんですが、なんかいきなり閉店してしまって今ではあてにすることが出来ません、そんなに経営状態悪かったのかな、何時行ってもお客さん入ってたからそんなに傾いた経営状態ではないと思ってたんですが、食料品の調達に重宝してたんで、ちょっと困ってしまいます。


北海道・東北地方の食べ物って、塩分きついものが多いですね。その昔は農業が中心の産業形態で体を使う作業が多かったから汗かいて塩分を大量に摂取しないとやってられないっていう背景はあるんでしょうね。ただ、現代は機械化が進んで昔の作業環境程汗はかかなくなった(とは言っても大汗かくことに変わりはないと思いますが)関係で、昔と同じ量の塩分を摂取すると『脳卒中』に罹患りかんするリスクが高まって、東北地方は一時期脳卒中の死亡率日本一だったことがあったんですよね。


今は減塩運動が浸透し始めていてだいぶ改善されてるようです、努力はきっと報われる、いえいえ、必ず報われるのですよ、頑張ってくださいませね。鰊の切込みは烏賊の塩辛程塩分きつくはないとは言え、多いことに変わりは有りません、お年頃の私は少し控えなければいけませんね、お医者さんに叱られてしまいそうです。


切込みシリーズには鮭の切込みって言うのもあるんですが、これはあんまり好きじゃなかったなぁ。鮭はやっぱり焼くか、お刺身に出来るサーモンなら生で食べるのが一番かな。あと、ムニエルなんてぇのも好きだけど、漬け込むのはちょっと難があるような気がします。


鰊の切込みは特に青森県で多く食べられているようです。青森県って言うと真っ先に思い出すのが林檎ですが、それ以外にも美味しいものはたくさんありますよ、冬場は鱈のあら汁であるところの『じゃっぱ汁』、味噌をつけて食べると美味しい『身欠みがきにしん』、雲丹をお吸い物に入れた『いちご煮』、そして豊富に採れる山菜類、ちょっと考えただけで沢山の郷土料理が思い浮かびます。でも、その全てを抑えて私の一番は鰊の切込みです。次は何時いただけるかな、その時は美味しい日本酒も仕入れて、至福の時を過ごしたいと思います。これさえあれば私はもう、ウィナーさ。


*******


近況ノートの方に鰊の切込みってこういう物っていうのを画像付きで紹介しておきますので宜しければそちらもご覧くださいませ。画像は『 にしん切込み 200g×6個入 塩辛 麹 珍味 丸三北栄商会』です。Amazonで購入可能です。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る