葉子の秘密
「ううん、そんなもの」
「僕に言い難いですか?相談に乗りますけど」
「うん、聞いてくれる?」
「はい、いいですよ」
「会社に頼まれて取引先の人と関係を持っているんです」
「接待係?」
「はい」
「そんな会社ってあるんですか?」
「はい、一応上司の命令で」
「ひどい会社だな、辞めた方が良いですよ
「もちろん辞めたいけど、やっと入った会社だから・・・・」
「どんな事をしているんですか?」
「ゴルフ接待の後のS○Xとかスワッ○ング
パーティとか、一緒に旅行にも行ったわ」
「それはすごいですね」
亮は葉子の話を聞いてドキドキした。
「お給料とは別に貰えるのだけど。
おやじの相手ばかりでみんな
あそこの元気がないの」
「社内に同じ仕事している人いるのですか?」
「ええ、もう一人いるわ、外人担当の
子大きいからあそこが痛いって」
「そうなんですか」
「あとは、良く見かける娘はいるけど
他の会社かプロの娘かな」
「どうして、葉子さんが選ばれたのですか?」
「うん、面接の時人事部の部長にお店で
会った事があるって声をかけられて」
「風俗やっていたのですか?」
亮は葉子に大きな胸を覗き込んだ。
「いいえ、キャバクラです。自分の愛人なったら
入社させてくれるって言われて
最初は普通だったのだけど」
「はい」
「或る日、取引先の課長とデートしろと
言われてその仕事が始まったの」
「そうですか・・・」
亮は葉子がとても気に毒に思った。
「今は土日はほとんどそんな仕事、
一度やめたいと言ったら
新人がはいったらと言われたのだけど」
「まだ続いているわけですね」
「ええ、それに彼氏にお小遣いをせびられて
いたからお金が欲しかった」
「貢がされていたんですね。気の毒に」
「でもやめたい。普通に戻りたい。
何の為に会社に入ったかわからないもの」
葉子は顔を伏せて泣き出した。
「でも天下の五島商事が
そんなことするでしょうか?」
「ええ、相手の人に聞くと会社の
取引と関係が無いみたいで、
一番多いのが医者さん、
中東系の外国人や会社の社長さん、
それと時々議員さんが。ひょっとしたら、
内村部長に利用されているのかしら」
葉子はいつの間にか内村の名前を口に出した。
「議員までもですか?
有名会社のOLとできる新手の
売春組織かもしれませんね」
「そう言われればそうかも」
葉子は亮に言われて自分がやっている
事がおかしいのに気づいた。
「それより終電がもう無いどうしましょう」
亮は葉子の顔を見て舌を出した
「泊まる?」
「いいのですか?」
「その代わりもう1回して」
「はい、頑張ります。
ところで葉子さん幾つですか?」
「23歳です」
「この巨乳は?」
「もちろんナチュラル」
亮は乳首を吸った亮は胸を
持ち上げると葉子が笑った。
「重いでしょう」
「あはは、重いですね」
「苦労しているのよ、垂れないように」
亮は胸に顔をうずめた。
「ああ・・・いい・・・」
二人はその後激しい行為を続け葉子が
目を覚ましたのは、朝の5時だった。
「おはようございます葉子さん」
「おはようございます」
葉子は嬉しそうに亮に抱きついた。
「はじめてよ、こんないい朝」
葉子は亮にキスをするともう1回求めてきた。
「ごめん、一度家に帰らなくちゃ」
亮は帰り支度を始めた。
「亮さんの家は何処?」
「渋谷です」
「えっ?どうして、吉祥寺にいたの?」
葉子は不思議そうな顔をしたが亮は笑っただけだった。
「今日、また会える?」
「今日は用があるので明日会いましょう」
「うん、待っている」
葉子は玄関のドアの前で手を振って亮を見送った。
「あら、私自分の会社の名前言ったかしら?」
~~~~~
亮は一度渋谷に戻りあわただしく会社に出社し
昼休みに食堂で智子に伝えた。
「どうだった?」
「内村は色々な女の子を使って仕事をしているらしく
木島葉子さんは接待と言う事で男の相手をしていたようです」
「ところで彼女とえっちしたの?」
「うん~やりましたけど」
「どうだった?」
智子は体を寄せて亮に聞いた。
「よかったですよ。巨乳で」
「違うわよ、向こうが変になったでしょう」
「はい」
亮はあっさりと答えた。
「くやしい」
智子は亮の股間を強く握った。
「痛い!」
智子は笑いながら小声で言った。
「今日、サラムで内村を誘い出してください。
絵里子さんに向かってもらいます」
「はい」
~~~~~~~
その頃、直子は新橋病院で院長と婦長に挨拶をしていた。
「よかったわ、このまえ二人やめて困っていたのよ。
早速だけど、今日は外来の方をお願いします」
「はい」
直子は婦長に案内され診察室へ入った。
「池田直子です。よろしくお願いします」
「内科の志村です」
志村は患者や看護師に持てそうな
30歳くらいのイケメンの男だった。
「池田さん、美人だね」
「ありがとうございます」
「前は何処に?」
「東都大学付属池尻病院です」
「あそこか、すごい美人看護師がいると言う
噂があるとこですね、知っている?」
「そうなんですか。誰のことかな。
美人は沢山いますから」
「ひょっとしたら君じゃないか、あはは」
志村は直子のお尻を触った。
しばらくすると、内村のカルテが出た。
「これって偶然?内村が来た」
直子は笑った。
直子は診察室に入った内村の
血圧を測る用意をした。
「血圧計ります」
直子は内村の目を見つめて手を握り、
そしてわざと自分の胸に強く押し付けると
内村はニヤリと笑い直子はボールペンをワザと落とし、
内村にお尻を向けて膝を曲げずに拾い、
そこから細いパンティのラインが見えた。
内村は直子の態度を見て
亮達の作戦を知らずのぼせ上がっていた。
診察が終わり、待合室で待っている
内村に直子が近づいた。
「お疲れ様です」
「おっ、先ほどは」
「今日から来た、池田です。よろしくお願いします」
「今度食事でもどう?」
直子はにっこりと微笑んで耳元で囁いた。
「ええ、喜んで」
直子はスマートフォンの電話番号を教えた。
~~~~~~~
その夜、サラムで待っている内村の
スマートフォンに智子が電話を入れた。
「残業で1時間遅れますごめんなさい」
「ああ、しょうがねえなあ」
内村はとたんに不機嫌になった。
そこに待機していた絵里子が様子を見て内村に近づいた
「こんばんは、お一人ですか?」
「はい」
内村は突然和服美人に声を
掛けられ戸惑って返事をした。
「一緒に良いですか。相手が遅れるらしいの」
「僕もですよ、どうぞ」
内村は満面の笑みを浮かべて
カウンターの椅子を引いた。
「すみません突然」
絵里子は軽く頭を下げた。
「いいえ、とんでもない」
内村はうれしくて笑いが止まらなかった。
「私あまり待たされた事が無いので退屈だから」
「そうですよね。あなたのような
美しい女性を待たせる男が
いるなんて信じられません」
内村は絵里子を褒めて気を引こうとしていた。
「あの、お仕事は?」
絵里子は内村に体を寄せて聞いた。
「サラリーマンです、商社の」
「私は見ての通り水商売」
「いえ、水商売には見えませんよ。銀座ですか?」
「ありがとう。そう銀座よ」
絵里子は名刺を渡した。
「あの蝶のママ絵里子さんて・・・」
内村は名刺を見ながらなぜ銀座のママが
新宿にいるのか不思議だった。
「良くご存知ですね」
「当たり前です。これでもサラリーマンですから。
銀座のクラブ蝶は大物が集まるって有名ですから」
「ありがとうございます。今日はデートなんですか?」
「ええ、まあ」
「あなたのお相手はホストですか?」
内村はなぜか腹立たしかった。
「いいえ、うちのお客さんで私のほうが好きになっちゃったの」
「ママが惚れる男がいたんですね。実業家?それとも芸能人?」
「ううん。普通の人。私てバカね」
絵里子は口に手を当てて笑った。
「うらやましいですね」
内村はタバコの煙を天井に向けてはいた。
「一度うちにいらしてボトルサービスしますわ」
「ありがとうございます」
亮は絵里子のところへ来て内村に
見えるように頭を何度も下げた。
「ごめんね」
「いいのよ結構暇つぶせたから」
それを見ていた内村は嫉妬した。
「くっそ!あんな若造と」
地下にあるサラムの階段を駆け下りる
靴音がして内村のところへ来た智子は頭を下げた。
「すみません。お待たせしました。ちょっとお話が」
絵里子と話をした内村は機嫌が良かった。
「いいよ。俺も今来たばかりだから飯でも食おうか?」
内村と智子の二人は立ち上がった。
二人が店を出るのを確認した亮は絵里子に聞いた。
「絵里子さん内村は?」
「私の店に誘ったら大喜びだったわ」
絵里子が笑うと亮も計画通り進んだの
がうれしくて笑っていた。
「あはは」
「必ず来るって言っていたわ、小物ね、あの人。
ノコノコ来たら自分の会社の社長と会っちゃうわよ」
「それはまずいですね?」
「ええ、やはりあなたが最高よ」
絵里子はとろけそうな眼差しで亮を見つめた。
「それより食事に行きましょう。私がごちそうするから
ハイアットのトロワグロ?パークハイアット
のニューヨークグリル?」
「ニューヨークグリルがいいですね」
レストランの席に座ると絵里子が
ニコニコして言った。
「内村ね。○春組織やっているのよ。
でも五島商事には関係ないようよ」
「そうみたいですね、僕も五島商事の
木島葉子さんから情報を取りました」
「どうやって情報取ったのかしら」
「すみません」
亮は絵里子に頭を下げた。
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