9 シリアスモードはゴメンです。2

ビカーッ、ガガーンッ、ビカーッ


引き続き戦いを再開した悪の宇宙人と魔法少女ラブリーミラー。


相変わらずのレーザー断続攻撃はラブリーの接近を阻み、円盤への攻撃がとうらない。

遠距離攻撃を持たないラブリー。

このままでは間違いなくジリ貧である。

どうするか!?


「何とか近接攻撃可能なところまで近づかないと!でも、どうすれば!?」


ビシッババーッ

「あう?!」


焦るラブリーミラー。

そこに僅かなスキが生まれ、円盤のレーザーがラブリーの肩を捉えた。

ついに被弾したラブリー。

意識を失い、回転しながら落下していく?!


「ハッハッハッ愚カナ地球人、ソノママ地上二落チルガイイ」



だが、更なる危機がラブリーに迫っていた。

ラブリーがこのまま落下する先、そこには自由の女神像がある。

このままではラブリーは、女神像の松明に串刺しになってしまう!


シュッ

「モンガーッ!」バサッ


間一髪だった。

意識不明のラブリーの身体が自由の女神像の松明で串刺しになる一瞬、へらべったい影が彼女を救ったのだ。


「モンガーッ!」

「は?あ、貴方はモモンガさん!?」



何と?!

間一髪ラブリーを助けたのは、あのダメダメ団の怪人❪モモンガだよ、こんにちわ❫だ!



「モガ、モガ、モモンガーっ!モガ、モガ、モモン、モガ、モモンガーっ!」

「え?円盤の真上に行くから、円盤のコントロールルームを叩けって!?」


何故か、モモンガ語を理解するラブリー。

モモンガの的確な円盤弱点看破に、素直に彼女は頷いた。

たった今、怪人モモンガとラブリーの心は一つとなり、それは大きな力になった。


ドドンッ、ハバンッ

「あ、あれは!?」


その時である。

円盤に目掛けて大砲のようなもので攻撃を加える一団が現れた。

それは御輿から半裸の男が指導する一団、あのダメダメ団である。


「コブラーッ!」

「ハム、ハム、ハム、ハム、ハムーっ!ハムハム、ハム、ハム、ハムレット!」


現れたダメダメ団の怪人達。

ハムスター怪人は何故か半透明だ。


シュタッシュタッ

相変わらず無言でゼスチャーで指示しているのは王冠を被った半裸男、❪着てるよ、裸じゃないよ、王様だよ❫マン。


「何者ダ?我々ノ邪魔スル者ハ許サナイ!」


宇宙人はダメダメ団との戦いに集中して、その意識にラブリーはないようだ。

ダメダメ団との見事な連携で、ほぼフリーになったラブリー達。

そのまま円盤上部、コントロールルーム攻撃を目指す。

モモンガは巧みに円盤の死角から上昇、一気に円盤真上に出る事が出来た。


「行くわ、モモンガさん!」

「モンガーッ」

シュタンッ


飛び降りたラブリー、そのままキックの姿勢で突っ込んでいく。

目指すは円盤コントロールルーム!!


キュルキュルキュルキュルッ

「ナ、何ダ!?」

「いっけーっ!ラブリーキーク!!」


ズガガガ━━━━━━ンッ!


宇宙人は気づいたが、最早遅かった。

ラブリーのキックが円盤を捉え、そのままコントロールルームごと円盤を吹き飛ばす。


ラブリーの得意技、ラブリーキックだ。

重力魔法を使った数万tになる強烈なキック。

この衝撃の物理的攻撃に耐えうる物体は、まず存在しない。


バキバキバキバキッ

「ギャアアアーッ!?」


円盤は地面に叩き付けられ、真っ二つに破壊された。


「オ、覚エテイローッ!!」チャンポンッ


タコ……宇宙人は何故か海に帰った?

こうして見事、ラブリーとダメダメ団の活躍により、新たな世界の危機は去った。

現場には多くの東京都民が集い、ラブリーとダメダメ団の勇姿を称えた。



そして三ヶ月後………



「もう、リクルートは終わりよ!私は自営業を始めるわ!!」



何故か、自営業宣言していたラブリーがいた………?


つづく???

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