第14話

 吉村弟が消え、女二人と男一人が残された。


 二対一だ。


 当然、一が吉村さんだ。


 俺は姉の側だ。姉を敵に回してはいけないことを誰よりも知っているから。

 俺が吉村さんの立場にあれば、弟を追いかけて出ていくだろう。しかし、吉村さんは頑固汚れみたく俺の隣席から動かなかった。


「ところであなた、私と隼人はやとが二人でティータイムを満喫しているところに、なぜ割って入ってきたの? 私の隼人があなたの子分ですって?」


「そんなことより、あたしの弟に何を言ってくれたのよ! あたしの弟が怖がっていたじゃない! さあ、何を言ったか白状しなさい!」


 吉村さんが姉の質問を無視して姉を問い詰めるような言葉を吐くと、姉の顔から笑顔の成分が消えた。

 つかの間のご機嫌モードは完全に終了したようだ。


「あんた、こいつの子分になったの?」


「いや、ぜんぜんそんなことはないよ」


「それじゃああなた、この私に嘘をついたのね? 嘘は許さないし、嘘じゃなかったらもっと許さないわよ」


 姉は吉村さんの返答を待ちもせず、例の極睨ごくにらみを吉村さんの瞳に刺し込んだ。


「ひっ! ヤベェ、この女……」


 極睨みは一瞬のうちに消え、姉は細めた目でじっと吉村さんの顔を見据みすえている。

 返事待ちなのだ。

 いまは、嘘をついたかどうかの問いに対する返事を待っているのだ。

 この問いに逃げ道はない。イエスとノー、どちらでも許さないことがすでに開示されている。


「答えなさい。私に嘘をついたの?」


 普段は透き通った高い声音の姉が重低音で命令すると、吉村さんは弟が見せたのと同じく、蚊の鳴くような、幻聴かとも思える小さな声で言い訳をした。


「い、いえ、べつに……。ちょっと見栄を張った、だけ……です……」


 見栄を張った、か。吉村さんにしてはなかなかうまく逃げたと思う。

 自ら見栄を張ったという格好の悪い白状をすることで、相手の責めより先に自分で自分を貶め、相手の攻撃的意志を軽減させようという魂胆こんたんだろう。

 これは勝手な想像だが、吉村さんはあの恐ろしい吉村兄に対応するために、叱責しっせきから逃れるスベを身に着けているのではなかろうか。


 そう、吉村さんはうまく逃げた。逃げたが、そういう選択をしただけであって、俺の姉から逃げ切れるわけがない。


「つまり、嘘をついたと認めるのね。一言に嘘と言っても、自分のための嘘と、他者のための嘘があるけれど、あなたは見栄を張ったのだから、自分のための嘘をついたということで間違いないわよね?」


 うぐっ、という心の声が聞こえるようだ。

 吉村さんは観念して「はい」と答えるしかなかった。


 さて、判決の時間だ。

 姉の口から「お仕置き」が出るか?


「これはしつけが必要ね」


 しつけ! しつけが来た!

 姉の「しつけ」は「お仕置き」の上位に位置するものだ。お仕置きは罰を与えたらそれで終わりだが、しつけは相手が改心するまで止まらない。

 吉村さんは染紅しぐれ華絵かえを本気で怒らせたようだ。


「はぁ?」


 吉村さんがその疑問形の感嘆詞で声を荒げた。

 しかしすぐに右手で口をふさぎ、視線を通路の床へと逸らした。目は泳いでいる。床の木目上を縦横無尽じゅうおうむじん彷徨さまよっている。

 抑えていた心の内側がうっかり飛び出してしまったようだ。


 俺はそんな吉村さんを見て哀れに思ってしまうが、姉は容赦ようしゃなく、視線をいっそう鋭くした。


「しつけの前に、あなたにはもう一つ未回答の質問に答えてもらおうかしら。あなたはなぜ私と隼人のティータイムに割って入ってきたの? 答えなさい」


 吉村さんは沈黙した。

 沈黙が長い。

 長ければ長いほど姉の視線が鋭くなる。

 吉村さんはうまい言い訳を必死で考えようとしているようだ。真顔で床の木目に視線を走らせているのは、きっとそういうことなのだと思う。

 だが時間が経つにつれ、姉の視線は鋭くなり、吉村さんの額や首筋には汗が浮き出てくる。特に額は前髪をピンで留めているため全開状態だ。金髪の威厳はなく、粒汗が目に見えて大きくなる。


 しかし、吉村さんの膝の上の拳がふっと緩んだ。

 あきらめたのだろうか。諦めたとして、どうするつもりなのだろうか。


 さあ、吉村朱里、俺たちのティータイムに割り込んできた理由とは何だ?


「……悪い? 理由がなきゃ駄目なの?」


 こいつ、開き直りやがった!


 しかし、それでひるむ姉でもない。


「駄目。悪い。理由があっても許さないわ。でも理由は答えなさい」


「じゃあ逆にくけど……」


「訊かなくていい! 答えなさい」


 吉村さんの言葉をさえぎっての姉の発言。

 理由を答えるまで、ほかのことはしゃべらせない勢いでまくし立てる。


「小さい女! ちょっと割り込まれたくらい、べつにいいじゃない! 許されなくて結構! 許さなければどうなるっていうの⁉ あんたに何ができんの⁉ あたし、もう帰る!」


 カツン!


 吉村さんが両手で口を押さえて前かがみになった。

 目をギュッと閉じている。

 歯を食いしばっているような顔の力みが見て取れる。


 姉の左手に氷が乗っている。右手の中指が、デコピンの構えみたく親指とで輪を作り、氷の前に添えられている。

 さっきのカツンは氷が吉村さんの前歯に直撃した音だったようだ。

 そしてまだ残弾がある。


「ひんっ!」


 今度は奇妙な小悲鳴とともにビクンと跳ね、両腕はペンギンのように垂直から30度ほど開き、両目を最大まで見開いた状態で硬直した。

 姉の手のひらからテイクオフした四角い氷塊が、前かがみになった吉村さんの胸とセーターの隙間に吸い込まれるように飛び込んだのだ。

 吉村さんのその姿があまりにも滑稽こっけいで、俺は思わず吹き出してしまった。


 俺は吉村さんに笑ったことを怒られるかと思ったが、吉村さんはそれどころではなかった。

 爆弾でも解体するような繊細な手つきでセーターの端をつまみ、重力でたるんだ部分をでるようにして氷を押し出した。


「なにすんのよ!」


 当然、怒る。見開かれたままの血走った目で、吉村さんは俺の姉を睨み上げている。


「黙りなさい。勝手に喋ったら前歯を折るわよ」


 次弾はすでに装填されていた。指で弾くようにセットされた左手上の氷は、吉村さんの口に狙いが定められている。

 それに気づいた吉村さんは慌てて両手で口をおおった。

 姉の氷弾の補充元は、吉村弟に運ばれてきたお冷である。弟にぶっかけるためにグラスを倒し、水を抜いた後に残った氷。それをつまんで手のひらに載せている。


 さて、姉はしつけと言ったが、いったい吉村さんをどうするつもりなのだろう。


 姉は鋭い視線をいっときも緩めず口を開いた。


「で、私のティータイムを邪魔した落とし前は、どうつけてくれるの?」


 言っていることが堅気かたぎの人じゃないよ、お姉ちゃん。


 まずは吉村さん自身に何をするのか訊いて、吉村さん自身がどれくらい自分の悪行に自覚があるのか、そして反省しているのかを確かめる。


 しかし吉村さん、いっこうに答えない。黙秘している。

 たしかにさっき、姉は勝手に喋るなと言った。だが質問されている以上、返答しても勝手な発言にはならないし、むしろ質問されたのだから回答を要求されている。


 さては吉村さん、何もする気がないな?


 きっと何も納得していないし、反省もしていない。

 あるいは、いかにこの状況からのがれるかだけに思考を巡らせている。


「仕方ないわね。あなたはティータイムを邪魔した上に嘘をついた償いとして何をすればいいか分からないようだから、私が教えてあげるわ。土下座をして、『勝手な勘違いで嫉妬しっとしてすみませんでした』と大きな声で謝罪しなさい。そうしたら許してあげる」


「は? バカじゃないの? 誰がそんなこと……」


 吉村さんは口を両手で覆ったまま声を高くしてそう叫ぶと、店を出ようとテーブルに背を向けた。

 彼女はきっと呼びとめてもそのまま帰ってしまうだろう。


 たしかに普通に考えて姉が言ったような謝罪を吉村さんがするわけがない。俺でもしないだろう。

 しかし、姉はさっきの言葉を冗談や大袈裟おおげさで言った様子ではなかった。

 本気で怒ったら、何がなんでも要求事項を実行させる。そういう人だ。

 しかし、さっき姉が述べたことを実行させるハードルは高い。


 さあ、どうする、お姉ちゃん?


「あなたのお兄さん、だいぶ荒れているようね」


 吉村さんはその言葉にピクッと反応して立ち止まった。

 しかしすぐに歩み出す。

 だが姉の言葉が吉村さんの足を拘束する。


「あなたのお兄さんのことは、少々時間をかけて調べさせてもらったわ。暴行三件に恐喝二件。たったの一週間でこれはひどいわね。補導されていないのが奇跡だわ」


 一週間ってよく調べたな、お姉ちゃん。

 それにしてもなぜ姉が吉村兄のことを?

 一週間といえば、俺が吉村兄に殴られてからちょうど一週間くらいになるだろうか。


 まさか、お姉ちゃん……。


「あたしには関係ないことよ。あたしがやったことじゃないもん」


「へえ、家族なのに? 家族のやったことなのに関係ないの?」


「知らない。あたしがやったわけじゃないもん。お兄ちゃんが悪いことをして、なんであたしが責められなきゃいけないの?」


 吉村さんは帰ろうとしたときに比べると弱い足取りで戻ってきて、再び俺の隣の席に腰を降ろした。

 そのまま帰ればいいものを、なぜ戻ってきたのだ、吉村朱里。


「あなたとお兄さんの関係についても少しだけ調べさせてもらったわ。たしかに弱い立場のあなたからは、お兄さんにその悪行について注意をするのはこくというものでしょうね。でも私が聞きたいのは、そういうことじゃないの。あなたたち兄妹は一見仲がよさそうに見えて、実はさほど仲がよくないのか、ということよ。お兄さんはあなたのことを溺愛できあいしているみたいだけれど、あなたはお兄さんのことは好きではないの? さっきの発言からして、むしろ、けむたがっているふしさえ見て取れるわ」


 吉村さんはうつむいて沈黙した。

 長い沈黙。一分程度だろうか、それくらいの沈黙の後にポツリとつぶやいた。


「けむたがってはいない。ちょっと怖いだけ」


 いつのまにやら会話の内容が家庭問題の相談室みたいなものにすり替わっているが、いまは姉のしつけタイムだということを忘れてはならない。

 姉の顔は確然かくぜんとして悪魔じみた笑みをこぼしている。鋭い視線の下に、ほんのり吊りあがった口元。それは優位性を示す笑みであり、姉が人の嘘を見抜いたときに見せる笑みでもある。


「じゃあ仲が悪くないということ? それなのにあなた、お兄さんのやっている、いわゆる犯罪行為について、『知らない』と斬り捨てるの?」


「何が言いたいの? あたしにどうしろと?」


「お兄さんが警察に捕まってもいいの?」


おどし? お兄ちゃんのことを通報するぞってあたしを脅しているの? それならお兄ちゃんを脅せば? あたしには関係ないことでしょ?」


「いいえ、このままではいつか捕まるという警告をしてあげているのよ」


「あっそう。それはどうも。でも余計なお世話。お兄ちゃんが捕まろうが、あたしの知ったことじゃないわ」


「へえ。せっかく警告してあげたのに、どうでもいいって? むしろお兄さんが警察に捕まっていなくなってほしい、という本音が垣間見えるようだわ」


「もしお兄ちゃんが捕まったなら、当然の報いを受けたってだけの話よ」


「なるほど、なるほど」


 おい、吉村さん。人と会話をするときは、ちゃんと相手の顔を見て話しなさい。

 そうやってうつむいて目を逸らして話しているから、姉の計略が順調に進んで悪魔の笑みが完成していく様に気づかないんだ。

 もっとも、相手が見ていたら表情を隠す姉ではあるが。


 とにかく、長いこと姉と付き合ってきた俺には分かる。姉のどんな表情が悪魔の笑みの完成形か。

 だからいま、悪魔の笑みが完成していることが俺には分かるのだ。

 姉の顔からは鋭い視線は消えている。にもかかわらず鈍く鋭い眼光は健在だ。

 はたから見れば、上機嫌なお嬢様の微笑み。天使の微笑みとも呼びたくなるような美しい笑顔。自然体より上級らしい笑顔。


「このままではいつか捕まるっていう警告をしてあげているのよ」


「だぁかぁらぁ……」


 姉がさっきと同じことを言うので、吉村さんはイラついたような素振りを見せたが、違和感に気づき、押し黙った。

 吉村さんの声が、吉村さんの言葉をさえぎるように発せられている。

 吉村さんは「なんでそんなものを……」という顔で硬直している。


「あっそう。それはどうも。でも余計なお世話。お兄ちゃんが捕まろうが、あたしの知ったことじゃないわ」


「へえ。せっかく警告してあげたのに、どうでもいいって? むしろお兄さんが警察に捕まっていなくなってほしい、という本音が垣間見えるようだわ」


「もしお兄ちゃんが捕まったなら、当然の報いを受けたってだけの話よ」


 さっきとまったく同じ会話。少し声が小さく、ウェイトレスが食器を片付ける音などのノイズが大きめに聞こえた。


「バッチリ録音したわ。あなたの本心をお兄さんに教えてあげなきゃね」


「え、ちょっと……」


「だってそうでしょ? 教えてあげないとかわいそうだもの。この兄と妹の気持ちの温度差、痛々しくて見てられないわ」


 大好物です、という顔を姉はしている。


 言葉だけ聞けば姉は空気の読めない御節介おせっかいな人。

 しかし、姉は空気が読めないどころか、むしろ人一倍そういうことには鋭敏で、策略家、計略家、謀略家なのである。


「待って! 何でもするから! だから、それだけは勘弁して!」


「何でもする必要はないのよ。私はただ、人生の先輩としてあなたに反省してほしいの」


「ごめんなさい! お兄ちゃんのことは家族の問題として真摯しんしに受けとめます! だから、お願い!」


 まさか吉村さんの口から「真摯」などという言葉を聞けるとは思っていなかった。いろんな意味で。


 吉村さんは涙を浮かべているが、その緊迫した表情は感情よりも生存本能が活発に働いている様子でさえあった。


「いいわ。許してあげる。お兄さんとのことについてはね。でも、あなたにはもう一つ、反省すべきことがあったでしょう?」


 姉は鋭い視線以外の表情を消して、正確に、精細に、巧妙に、全力で吉村さんを自分の狙ったポイントへと押しやっていく。


「もう一つ?」


「まあ! 忘れちゃったの? なんてひどい。私と隼人のティータイムを邪魔したでしょう? その非常識についても反省するのよね?」


 学者が理詰りづめするように、スプリンターがスパートをかけるように、姉がターゲットを追い詰める。


「……ごめんなさい」


「私、さっき言ったわよね。あなたがどうすれば私が許すかって」


 吉村さんは姉に従わざるを得ない。完全に弱みを握られているのだ。その右手にしっかりと、弱みを。

 姉は巧みに脅迫にならないような言い回しを使い、右手の武器をかざして、脅迫という攻撃をくりだしている。

 吉村さんが家族問題と割り込み問題は別物だと言い張ることは可能だが、強力な武器を持つ相手にたてつくのは得策ではない。

 それくらいは吉村さんでも分かるようだ。


 吉村さんはテーブルの横にそろそろと移動し、膝を折って床に手を着き、頭を下げた。

 ショートでも女性の髪、頭を地に近づければ髪も地に着く。

 その屈辱的姿勢の涙声で、いや、完全に泣いているが、泣き声を抑えるように、それでいて姉の要求どおりの大きな声で、その謝罪文句を読み上げる。


「勝手な勘違いで、嫉妬して、すみませんでした!」


 喫茶店の店員、それから偶然居合わせた客がいっせいにこちらを見た。セパレーターの向こう側の人なんか、立ち上がってこちらの様子をうかがっている。


 姉は緩みのない満足気な表情で吉村さんを見下ろしている。


 俺は恥ずかしい。

 それと、さすがにこれは吉村さんがあまりにもかわいそうだと思った。


「よしよし、罪の意識で泣いているのね? その反省する気持ちを忘れないことが重要よ!」


 姉もなかなかの声量でそれを言うものだから、吉村さんの殺していた泣き声がうなり声となって大きく漏れ出る。


 悔しいだろう。

 それはもう半端な悔しさではないだろう。

 悔しくて泣いているのだ。

 ここまでされたら、多少の反省の気持ちがあったとしてもそれが吹き飛ぶくらいに姉のことを憎悪ぞうおするだろう。

 こんなうらみを買うのは高い買い物になるのではなかろうか。


「さて、コーヒーがすっかり冷めちゃったわね。来週のこの時間に出直しましょうか」


 姉は吉村さんの謝罪が終わると、土下座したままの状態の彼女を差し置いて完全にブレイクタイムに戻っていた。


 吉村さんはうつむいたまま立ち上がり、右手で顔を覆った状態で、左手で膝を払いながら店を出ていった。


「お姉ちゃん、さすがにちょっと……やりすぎじゃない?」


「あら、何を言っているの? まだ終わっていないわ。これからが本番よ」


「えっ⁉ まだ許してないの?」


吉村よしむら朱里しゅりのこと? 許すとか、許さないとか、彼女のことなんてどうでもいいのよ。彼女は単なるえさにすぎないのだから」


 姉は俺に真意を明かした。


 一週間前、姉は俺にジュースを買ってくるように命令したが、姉は俺がおつかいする様子を見て愉しんでいたのだそうだ。

 つまり、俺をけていたということである。

 そして、吉村兄に俺が殴られる様子を目撃した。

 それからの一週間、吉村兄について徹底的に調べ上げた。

 調査は妹の吉村朱里にまで及び、その吉村朱里が隔週土曜日のこの時間帯に、弟と二人でこの喫茶店に来る習慣があることまで突きとめた。


 だから、姉はわざと吉村朱里と遭遇そうぐうするように仕組んだのだ。

 ただ、吉村さんがいきなりこの場に介入してくるのは想定外だったらしいが、おかげで餌に針を通す作業が楽になったそうだ。

 本命は吉村兄。

 姉は自分の弟に手を出したこの男を、決して許さないと言った。


 それにしても、吉村さんの謝罪はすごかった。

 今日ほどのひどい一日は、吉村さんにとって人生で初めてではなかろうか。

 魚釣りの餌のミミズのように、頭から尾にかけてズイズイと針を通されたような、きっとそんな心境になって帰っていったに相違そういない。

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