性同一性障害（性別不合、性別違和）・鬱病共生日記

その３３．ホルモン注射をやめて２か月が過ぎた変化

こんにちは、さくらです。

４月に入り、それまで２年近く続けていた女性ホルモン注射（プロギノンデポー）を、経済的な理由で断念しました。

それからの変化をまとめておこうと思います。

１．胸の張りがなくなった（たぶん、小さくはなっていない）

２．性欲が湧くようになった

３．体毛が少し濃くなったかもしれない

４．女装したいと思わなくなってきた

１つ目の胸のことについて。

私は、もともと、女性ホルモン注射を打つ前に、３年間くらい、大塚製薬の「イソフラボンサプリ」を、１日9錠ずつ毎日飲んでいました（通常は1日3錠）。加えて女性ホルモンと似た働きをするサプリも1年間くらい服用していたのもあって、始めたころから、胸がある程度は膨らんでいました。

で、2年でそれなりに膨らんだのですが、打つのを止めて、張らなくなりました。

それまでは、注射をすると必ず数日間は胸が張って、時々痛かったのですが、それがなくなったのが一番先に来た変化でした。

幸い、胸が縮む、というのは、たぶん今のところはありません。前のままです。

ユニクロのブラを使っているのですが、幸い、まだ使えてます。

ただ後述するように、いま職場ではあまりブラをつける意欲もないというか……。ちょっと女装することについて悩み始めています。

2つ目の性欲のことについて。

あまりあけっぴろげに書くのもどうか、とは思うのですが……。

打っている頃は、本当にほとんどありませんでした。14日目が近づいてくると、ちょっと性欲が高まっているかも、感じる程度ではありました。

2か月過ぎて、それがだいぶ元に戻った気がしています。

健康的、といえばそうなのでしょうけど、皮肉なものだなと思っています。

私自身、そこまで自分の男性性を否定はしておらず、男の身体としての性欲については、自然なもの、として捉えています。

とはいえ、欲望が下火になっていることに安心を覚えていたのも確かなので、複雑ではあります。

3つ目の体毛については、確実に濃くなった気がします。

ひとつはひげです。

完全に髭脱毛を終えていたので、髭剃りは仕舞っていたのですが、顎下の一部、ほんのちょっとしたところにだけ生えるようになってしまいました。

頻度は、2日に1回、ちょろっと剃る程度ではありますが……。

また前みたいに剛毛に戻るのでは、と戦々恐々としています。

まさか、そんなことないよね……？

脇は、同じく脱毛してしまっていたので、生えてきません。ホルモン注射を中断してからも生えてきていないので、これは助かっています。

ただ、たとえば指の毛とか、そういった部分は、ちょっと濃くなってきてるのが分かります。結構、嫌な部分が濃くなってきてるんですよね……。

また光脱毛を家でコツコツと始めるべきかもしれません。

最後の女装について言おうと思います。

これは、ここ最近で、ずいぶん悩んでいることです。

前は、職場で女装できることは、私のアイデンティティが認められることに他ならないものでした。女装できるから、自分に戻れると思っていました。

ただ、ホルモンを打ち始めて、少なからず体つきが柔らかくなり、全体的なフォルムが女性的になってきたことは嬉しかったものの、反対に性機能がどんどん不可逆的な変化を余儀なくされていることに恐れを感じていたのも事実だったんです。

それに、いくらホルモンを打っても、顔が変わってくれるわけではありません。

私がこうありたい、と望むような顔には、どうしてもなってくれませんでした。

男時代と比べると、今の顔立ちのほうが満足できます。

その意味では、私は今の私に満足できているだと思います。

ただ、それでも私は私の顔が嫌いです。

自分の顔が鏡に映るたびに、最近はぞっとします。

不意にガラスなどに映り込むとき、ものすごく嫌悪感がします。

それを緩和してくれるのが服装だったはずなんです。

でも、その服にさえ、今は迷いを感じています。

私を女性的にしてくれる、そこにちょっとだけ近づけてくれるアイテムだったトップスやスカート。

以前はそれらをまとうことが、至上の喜びでした。

でも、今は、メンズやユニセックスなものを着ているだけの時が多くなりました。

暑くなってきて、コインランドリーに持っていくのが大変、というのもあります。

ただ、それだけでもないのです。

女装している自分が、周りの教員や生徒から、どう思われているのか、気になってきたのです。

実は嘲笑されていたのではないだろうか。

あきれられていたのではないだろうか。

似合わないくせに、何を滑稽なことを続けているのだろう、と言われていたのではないだろうか。

それが、頭から離れません。

普段は、自分の中から沸いてくるそういう思いは無視できます。

でも、そうできないときだって出てきています。

こうして、ずっとずっと悩んで生きていくのでしょうね。

苦しいなぁ……。

どうして一致して生まれなかったんだろうか。

スカートをはいても、違和感を覚えずにいたかった。

これから、どう変化していくのか、分かりません。

年齢的に、更年期障害が始まる頃でもあります。

去年あたりは、その症状だったのでは、と疑われることがけっこうありました。

私は、私が満足できる私でありたいだけなんですけどね……。