平和
僕は気だるそうにソファに座っている先輩に煙草の煙を吹きかけた。
「なんとなく分かりましたよ。欲と関係ないところで大切にしたいという気持ちですか?」
先輩は赤い目をこすっている。
「ああ」
「じゃあピースの方も答えは出てるから、僕はあの手紙を書いた人間の気持ちが分かったって言えるんですか?」
先輩がジャックダニエルのボトルに顎をしゃくる。
「まだだ。あとはその顔色だ。肝臓が悪いんだろう?十分な危機だ。厚生施設に入れ。そうしたら平和が訪れる」
僕は先輩を眺めた。
「あんただって大麻漬けじゃないですか」
「あと数日な」
数日?なんのことか分からない。
「自首するんだよ。上のもんがパクられた」
僕は目を見開いた。
「お別れだ。そして、次会う時はジョンレノンだ」
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