第39話 悪意なき強姦

「王妃様、痛くありませんか?」



6155は魔王と王妃のセックス自体に口も手も出す気は無かったが状況が変わった

急がないと自分の事まで忘れられてしまう

魔王も今回ばかりは性への知識が自身に少ない事もあって流石に折れ、処置として手伝う事に

とはいえ暴れられては厄介な為、布を使い手を後ろで縛っていた。



「痛くなんか、ないよ」

「……辛いという感覚があると快感が逃げます、緩めにしておきますね」

「何で知ってるんだ?」

「ただの『経験』ですよ、それよりAシリーズは本来女性で回数をこなすことに問題はあまりないのですが」

「男では問題があると?」

「射精って何度も出来る訳ではないので、せいぜい8回が限度で……出させないようにした状態でイかせた方がいいですね」

「そんな事できるのか!?」

「ちょっとテクニックいりますが、前を塞いでそれ以外で絶頂していただきましょう」

「ええと」

「失礼」


ベッドに寝かせた王妃の足にキスを一つ


「んっ!?」


嫌がっていない事が6155に伝わると、彼は指を這わせつつ


「魔王様、抱きかかえていますので指示どおりに」

「わかった……」

「不満があるのは分かりますが、王妃様の為です……あと、恐らく私と魔王様だけでは足りません」

「え」

「足りなくて後悔してからでは遅いので、一応助っ人呼んであります」

「……信用は?」

「あります、私の部下なので、それよりキスでもしててください」

「わかった」

「んん~~~~!!」



どうにかして、イかせようとしていると



「失礼します」

「どうも」


魔族の兵と、ゼルディンが顔を出した



「兄さま!?」

「可愛い弟が死にそうになってるとお聞きしまして、言われた通りの物も用意しましたよ」

「助かります」

「それは?」

「魔力を相手に流し込むシール、あと単純に媚薬も、こっちはローターやパールといった玩具ですね」

「……6024、辛くなったら言ってくれ」

「魔王様申し訳ありませんが辛くなっても処置ですので続けさせてもらいますから」

「しかし、6024が辛過ぎるのは」

「死なれては困ります、王妃を犠牲にして生き残るなんて我々考えたくありませんので」


指先にシールを張っていく、魔王の魔力であればけっこう強烈な性欲増強剤になる筈だ。


「ん?」

「どうした?」

「……うまくシールが剥がせなくて手についてしまって」

「これか?」


あっ


「今触れられたら――――イッ!!!」




指先のシールがパイプの役目をして、魔力が零れてこっちの体内に入ってくる

腹いっぱいなんてものではなく目が回りそうだった。

流れ込んで来た感覚は精力と快感を含んだもので、うっかりとはいえイきそうになり怒りの表情を魔王へと向けた。



「……ごめん」

「はー、はー、出さなかっただけ褒めてほしいくらいですよ」

「でもその状態、辛く無いの?」

「王妃様、心配はいりま――――」

「触ろうか?」

「これ以上魔王様を困らせないであげて下さい」

「でも、そんな状態だと辛いだろうし……」


王妃様は優しさゆえに、身の上的にも親しい所があって善意なのは分かる


「私は我慢できますから」

「でも……」

「後でどうにかしま―――」

「6024が心配するだろう」


シールを一枚とって6155に向ける、魔王


「ちょっと待ってください!それはもう本当に駄目です!」

「気持ちよさそうにしてただろう?」

「私が気絶したら指導できないでしょうが!」

「そんなに気持ちよかったのか……」


「じゃあ玩具の使い方をこの人をお手本として実践しますので」

「ゼルディンさん、いくら私でも嫌なことぐらい―――ひゃっ!?」


首筋を、触られた



「嫌だったら感じないと聞いてますが、これがその反応とは思えませんね」

「こっちの世界に来てから抜いてないから、身体が火照りやすいだけです!」

「我慢しすぎだよ!?」


王妃が信じられないという目で見てくる、止めてほしい


「ともかく私は……」

「ミナト」

「ん?」

「兵士長を縛って♡」

「……動けなくすればいいのか?まだ魔法は使えるから魔法で動けなくできるぞ」

「お願い」

「『チェーンロック』」


何度となく6155を助けてきた魔法、触れた相手の動きをしばらく止める魔法である



「あの、私本当に……そういうのは、苦手で」


ん?そういえば自分の過去をここにいる誰にも話してないですね


「遠慮しなくていい、辛い思いさせたな」

「……じ(実は過去に嫌な経験があって」

「サイレント」

「----!?」


まだ、話せてないんですが!?


「王妃への処置の手本を行いますか?」

「先に楽にしてやりたい」

「分かりました、なら手っ取り早く脱がせて……これだけ起ってるなら辛かったでしょうね」


サイレントは相手の喉の動きを制限して声を消す魔法である



「ーーーー!!」

「兵士長さん、大丈夫ですよ……指示どおり一番威力が強い玩具なのであっという間です」


「んっ、兵士長さんそんなもの使って大丈夫?」

「頑丈だろうし平気だろう」


平気な訳あるかーーーーーーーーーーー!!!








ずぶっ



尻に、何か入って!?



「!?!?!?」

「あら、兵士長さん後ろの才能ありますね?」

「――――!!!」

「スイッチをいれますね」



電力が無い世界だが、魔力で十分うごくようで



ヴーーーーーーーーッ!



「ーーーーー!?」



いっっっっっ!!!!!!!!!!


「こうやって使います」

「なるほど、確かに気持ちよさそうだな」

「良かった……放っておかれるかと思った」

「お前が優しいのはしっている、なるべく願いは叶えたいからな」

「ありがと」

「この道具があれば想定している回数足り得るでしょうし、兵士長も気持ちよさそうですね」


ゼルは二つ目を取り出した


「――――っ!!」

「ああ大丈夫ですよ、ちゃんと王妃はイかせますから楽しんでて下さい」






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