推論を捨てたミステリー

第13話―ミステリーとサスペンス―

探偵、推理、考察――。

ここからは三話分をミステリーの提言していこうと思います。

そう盛んに言っておきながら今回はミステリーの基礎的な説明をさせていただきます。

ミステリーの始まりは1841年。

アメリカ人のエドガー・アラン・ポーさんの名著〖モルグの殺人事件〗が推理小説の先駆けとされています。

何故そこで『されています』と曖昧して使い明言しないかと理由は諸説あるからなのです。

チャールズ・ディケンの名作〖バーナビー・ラッジ〗が史上ミステリー小説の初だと議論されています。この作品が連載したのも同年の1841年、一月とエドガー・アラン・ポーさんよりも早いからです。ですが、もっとさかのぼろうとしたら〖カンタベリー物語〗〖デカメロン〗と議論が尽きず終わりが見えず決着がつきません。

ですので完全な定義をとりあえず置きまして、一般的なミステリー小説の始まりはモルグの殺人事件と解釈で問題ありません。


また過去の話を続けます。

日本のミステリー、今ではミステリー小説とされるジャンルですが、かつては探偵小説と名称でした。

文学的にも遜色なく扱われるように地位にありますが昔は猟奇的で犯罪者が好むようなサイコパスの小説として見下されていた時代がありました。

江戸川乱歩の探偵小説(ミステリー小説)が様々な人に読まれて人気となり、時代が経つにつれてミステリー小説と名称なり社会的な地位が向上した歴史があったのです。


基礎的な知識の三。

そのミステリーとサスペンスの違いとは?

ミステリー――事件の謎解きをしていくストーリー。読者にも参加型しようと考察していくための判断材料が用意されていたり、人間ドラマも描かれた作品。

サスペンス――序盤から犯人や犯行が、すでに明示された物語。そのわかった上でハラハラとする緊張感や展開などのストーリーを楽しみ作品。

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