展示-16
「終わったぁー」
絢巡査長は背伸びをして、達成感を得る。
「ありがとう、ラモちゃん」
「そんなお礼を言うようなことしてませんよ」
「いやいや、ラモちゃんの協力あってこそ。この事を長さんに報告してきて」
「あ、はい」
燐はその指示に従い長四郎の元へと向かった。
絢巡査長は燐が行ってから、スマホを取り出して捜査二課へと連絡するのだった。
「あいつ、どこに居るんだよ」
そう言いながら、長四郎を探して館内を歩く燐。
そんな時、長四郎はというと・・・・・・
「へぇー ここの刀は、専門の人が手入れしているんですね」
「そうなんです」
みのりから展示物の刀のメンテナンス方法についてレクチャーを受けていた。
「刀っていうのは、ここに展示されている物以外もあるんですか?」
「あることはありますが、殆どの刀はここに展示されてますよ」
「そうですか。倉庫に保管されている刀を警察は調べたんですか?」
「すいません。そこまでは」
「ですよね。もし良かったら、倉庫に案内してくれません?」
「分かりました」
みのりはすんなりと了承し、2人は倉庫へと移動した。
博物館に併設されている建物が倉庫であった。
「ここに、刀が保管されています」
みのりはスチール棚に置かれている数点の刀が入った木箱を指さす。
「ほぉ、これですか」
長四郎は木箱の蓋を取り、中身を確認する。
「ここに入っている刀の本数とか分かりますか?」
「すいません。資料が無いもので分からないです」
「そうですか・・・・・・」
長四郎は少し残念そうな顔をしていると、「あんたがご所望の物を持ってきたわよ」と言う声が背後からした。
「お、工藤新一症候群発症中の羅猛 燐さん」
「黙って受け取れ!」
燐は手に持っていた倉庫保管品リストを長四郎の頭に叩きつける。
「グボフッ!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます