第42話 閑話ラミィとの初・・・・

さ 騎士団を出るとアモネスを城に送り届け、晃司とラミィはギルドに素材の換金に行った。

 エリーが最後の仕事として対応し、ギルド職員に休職の挨拶をしていく。

 そして最後にギルドマスターの所に顔を出していた。


 その後3人で買い物をしに行くが、ネリスは姫騎士団を休職するのでその引き継ぎをしたり、部屋の引き渡しをするので別行動だ。


 買い物もアカデミーに行くのに最低限持っていないとおかしい物を揃えに行く。


 途中でエリーがギルドの先輩に挨拶をと言い出して、必要な物を買った後離れて行った。


 色々あったが、ラミィと2人きりになるのは久し振りだ。

 通りを歩いていると馬車がラミィの脇を通る。

 咄嗟に晃司はラミィの腰に手を回して抱き寄せ、馬車からラミィを守る。


「前くらい見ろよ!人がいるだろうが!」


「こ、晃司ありがとう!う、嬉しい」


 晃司は抱き合っているようになり真っ赤だ。


「ご、ごめん」


「ううん。守ってくれてありがとう!ずっと守って欲しいな!」


 ラミィは思い切って晃司の手を握り再び歩く。


 晃司はギュッと握り返したが、これって!?なんか恋人同士のデート?と思う。

 帰ってから食事の時間まで少し時間があるのでお茶をして帰る事にした。


「少し歩かないか?」


「うん!」


 最低のラミィは良い意味で変わった。

 今はアモネスと肩を並べる美少女だ。

 そばかすは少しあるが、髪を綺麗に整え、化粧をしたり肌のお手入れをしてもらっている。

 元々身綺麗にしさえすればと晃司は思っていたが、予想以上にきれいな子だった。


 いつの間にか公園にいた。

 意を決した晃司はラミィに告白する事にした。


「ラミィ、今の俺があるのは全て君のお陰だ。その、ラミィが好きだ!俺の彼女になってください!」


「嬉しい!でも殿下やネリスも大事にしてあげてね!」


 微妙な事を言ったが、晃司はラミィの腰に手を回し、その顔を見る。

 その唇が妙に色っぽい。

 あの唇が欲しい!ファーストキスをしたい!

 と思っていると・・・


「あっ!、チューしようとしている!」


 どこからか子供達が現れて晃司達がキスするのをまだかまだかと見ており、ハッとなりその場を逃げ出す。

 晃司はラミィの手を引いてひたすら走る。


 ハァハァハァハァ・・・

 2人共息を切らせていた。


「ラミィ・・・」


「晃司・・・」


 お互い見つめ合う・・・

 そして今度こそ2人の唇が触れようとしたが、ラミィの髪の毛が晃司の鼻孔をくすぐり、くしゅんとくしゃみをした。


 今度こそはとラミィの腰に手を回し、片手で髪の毛を掻き分ける。

 ラミィは目を瞑りその時を待つ。


 3度目の正直か?2度ある事は3度ある?・・・・


 しかし・・・無事に2人のファーストキスが行われた。


 そして暫く抱きしめ合う。

 漸く思いが伝わった瞬間だ。

 そしてどちらかともなく唇を合わせ、長いキスをするのであった。

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