(四)-2
「お前、あの女と付き合っているのか」
サーファーはそう言ってきた。
「止めとけ、止めとけ。俺も手を引いた」
彼女の元彼、ってことか。
「あいつはわがままで、気まぐれで、よく言えば天真爛漫だが、悪い意味で猫みたいなやつだった。おかげでこっちは速攻で捨てられたよ」
こいつが捨てたとかではなく、か。それとも嘘をついているのか。ヨリを戻したいのだろうか。しかしなんで僕と彼女が付き合っていることを知っているんだろうか。
「俺、こう見えても結構モテるんだけど、あいつはダメだった。ていうか、こっちも願い下げだよ。ヤルだけならいいのかもしれないけどな。付き合うなら覚悟が必要だぞ」
(続く)
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