第93話南アメリカ②
ここアルゼンチンでは、小麦、トウモロコシ、牛肉、ワイン、大豆をメインに開発が始まった。
ダムを建設して、水力発電で電気をまかない、溜まった水は用水路に引き込んだ。
この川はよく
少しは氾濫防止になるだろうか・・・
用水路の行き先に、大きな
ブルドーザーが農地になる土地を、平地にする為に土を押出して整地にしていた。
ショベルカーは、用水路を掘り起こしていた。
「リンデ君、もっと深く掘ってくれ」
「わかりました。おやかた」
何台かのショベルカーが、同じように用水路を掘っている。
すでに整地された土地には、トラクターが走って耕している。
「ビアン、ひるめしよーー」
「いまゆくよーー」
「このにぎりめしは、うまいなー」
「そうよ、わたしのあいじょうがこもっているからよ」
ここアルゼンチンでは、機械化が進み現地の言葉では説明が難しく、上手く説明が出来なかった。
なので日本語を共通語と決めて、日頃から使っている。
放牧された但馬牛は、のんびりと草を食っていた。
後1年経てば、りっぱな霜降り牛になるだろう。
「コタロウ、ここの草がおいしよ」
「モーー、モーー」
「おいしいかい」
「ミーヤ、あんたのお気にいりは、げんきだねーー」
「うん、コトロウはかしこいんだよ」
アルゼンチンには、
塩湖とは、塩水が溜まった湖だ。そこからリチウムが取れるのだ。
リチウムなら、リチウム電池が作れる。
今までは、普通の電池を使用していたが、リチウム電池なら小型化が出来る。
本来、海からも作れるが、錬金術でも手間がかかる工程だった。
だからしなかった。勿論、金も取り出すことが出来る。
そしてリチウムは、リチウム6およびリチウム7に中性子を照射することでトリチウムの生産が出来た。
このような単独でのトリチウム生産に役立つのみならず、重水素化リチウムの形で水素爆弾の
そんな物騒な物は作らないが・・・
ちなみに美濃国にウランがあった。すでに亜空間収納に収納されている。
又もサッカー大会が始まった。
何処で聞き出したのか、サッカーに夢中になってサッカーボールを
広い野原で線を引いて、サッカーボールがあれば誰でも出来る。
あっちこっちでチビッ子が、蹴って遊んでいた。
サッカー場を建設して、大勢の観客が入っていた。
そうだ、アルゼンチンは確かサッカー大国だった。
FIFAワールドカップ出場の常連国で、優勝もしていた。
だからこんなに人気があるのか・・・そうな気質を持っているのかも・・・
ああ!サッカー場で、選手が1人を抜き、2人、3人、4人を抜いてゴールを決めた。
会場が
俺の隣に座っている
ああ成る程、向こうの客席でも人によるウエーブを飛跳ねて表現していた。
やっている権助の顔が笑っている。
そして呆れた顔で見ていた俺に気付き「申し訳ありません」とあやまった。
「気にするな、好きなようにして楽しめばいい」
「そうですかそれでは、その言葉に甘えさせてもらいます」
そう言って、又も飛跳ねていた。
今度は、ゴール前でオーバーヘッドキックでボールが蹴られた。
ゴールキーパーが飛び付くが、間に合わない。ゴールが決まってしまった。
悔しがるキーパーは、空をあおぎみた。
これで1対1だ。いよいよ面白くなってきた。
この大会の優勝チームが、ペルーとコロンビアの優勝チームと戦う話がすでに決まっている。
なぜに、こんなに盛り上がるのだ。
ここアルゼンチンでも、国王を決める選挙が始まった。
20人もの立候補者で
高い
中には一か八かの、人生を掛けて立候補している。
当選すれば、国王になれるから真剣だ。
なんやかんやして、俺が国王になった。
中には悪質な妨害をする奴まで出てきた。
そんな奴は、俺がコテンパンにしてやった。
今、大通りをパレードをしている。
俺は、物凄く恥ずかしい。
知らない間に決められて、準備も整っている。
ここで中止には出来ない。周りの応援に答えなくてはいけない。
馬車に乗って、手を振って、大通りをパカパカと通っていた。
「国王万歳!万歳!」
顔を赤くして、ただ座るだけだった。
「ばんざい、ばんざい」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます