本編MEMORY1-1 「◯◯◯の記憶 1」
物心ついた時から、人を殺すのが私の仕事だった。
ナイフを相手の喉元に突きつけ、一気に引き抜く。
ばしゃり、と血が飛び散る。
それを頭から被りながら、次の標的に向かってナイフを投げつける。
太腿のガーターから真新しいナイフを出して心臓を一突き。
だらん、と倒れてくる大人の下から飛び出す。
そしてまた次の標的へ。
まだ年端もいかない子供だったからか、相手は何も疑問に感じず私を自分の懐へと招き入れた。
見つかることも失敗することもなかった。
大きくなるにつれ、単調になっていく仕事にいつしか何も感じなくなっていた。
また一人、殺す。
いくら人を殺そうと、報酬をもらおうと私の気持ちは、私はなにも感じなかった。
いつしか、私は殺しという行為に感情をもたなくなっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます