第16話 身長2

 そんななかで気になったのは、俣野五郎景久です。

 鎌倉一族、大庭景義・景親兄弟の末弟で、相撲日本一と称えられた勇士。

 その身長は……!?


 なんと、「五尺八寸」


 てっきり七尺を超えてくるかと思いきや、五尺八寸!? シ、シブい……。

 普通に尺貫法を当てはめると「172cm」です。まあ、当時の平均身長からいけば、背の高いほうと言えるかもしれません。


 しかし、俣野五郎のような典型的な武闘派を、虚飾せず(盛らずに)五尺八寸と記述したのは、エラい。妙にリアリティがある数字といえるでしょう。

(これが江戸時代だと、七尺の力士がけっこういる)


 ……もしかしたら、盛って、五尺八寸だったという可能性も、おおいにありえます。俣野五郎は、舞の海さん(現役時代;171cm)のような、小兵の相撲取りだったのかもしれません。


※ 出典・曽我物語

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