デンマーク私事紀行

横溝照之 あんどイーニしゅまペ

オススメの物

オススメの映画




 金は可能性を、可能性はエンターテインメントを

     エンターテインメントは支配を、支配は権力を呼ぶ

                 こうして人は、世界を征服する




 というわけで、今回は私がオススメできる映画を紹介します。

 作品の参考資料でもあるので、ちょっとした企業秘密です。しかしほとんどは昔の作品及び、英語やデンマーク語の物なので、ちょっと伝わりにくいかもしれません。通訳のお願いは流石にネット上では難しいので、そこはご了承お願いします。



 ―――「映画、ドラマ」―――



 ―――「2001: A Space Odyssey/2001年宇宙の旅」


 ―――「Amadeus/アマデウス」


 ―――「Angels and Demons/天使と悪魔」


 ―――「Apocalypse Now/地獄の黙示録」


 ―――「Back To The Future(1、2、3)/バック・トゥ・ザ・フューチャー」


 ―――「Beverly Hills Cop(1、2、3)/ビバリーヒルズコップ」


 ―――「Blinkende lygter/ブレイカウェイ」


 ―――「Casablanca/カサブランカ」


 ―――「Columbo/刑事コロンボ」シーズン1~7


 ―――「Den Kroniske Uskyld/――—」


 ―――「大魔神/――—」


 ―――「Das Boot/U・ボート」(1981)


 ―――「Der Untergang/ヒトラー最期の12日間」


 ―――「Dr. Strangelove/博士の異常な愛情」


 ―――「Dr. Who/ドクター・フー」


 ―――「Indiana Jones(1、2、3、4)/インディジョーンズ」


 ―――「Mannequin/マネキン」


 ―――「Monty Python/モンティパイソン」


 ―――「Pelle Eroberen/ペレ」


 ―――「Saturday Night Fever/サタデーナイトフィーバー」


 ―――「The Goonies/グーニーズ」


 ―――「The Name of the Rose/薔薇の名前」


 ―――「The Hunt for Red October/レッドオクトーバー号を追え!」


 ―――「The Party/パーティー」(1968)


 ―――「The Pianist/ザ・ピアニスト」


 ―――「The Third Man/第三の男」


 ―――「The Tragedy of Macbeth/マクベスの悲劇」(2021)


 ―――「Welcome to America/星の王子 ニューヨークへ行く」


 ―――「Zappa/ザパ」



 ―――「Citizen Kane/市民ケーン」

 オーソン・ウェルズ監督、世界最高の映画として称えられる市民ケーン。それはチャールズ・フォスター・ケーンという男の人生を幼少期から辿るというストーリーで、序盤は彼の最期と遺言から始まります。「ローズバッド」という単語を世界に残して他界した彼と、その言葉の意味を探すためにとある研究チームはケーンの人生を掘り起こしていく。果たして、たった一つの言葉でケーンという男の人生を語れるのか……。


 1941年の作品なので、集中しながら視聴するのが難しいかもしれません。しかし映像の出来は素晴らしく、一人の男の人生というシンプルな物語を凄すぎる方法で語るので、是非とも入手し鑑賞してみて下さい。



 ―――「Metropolis/メトロポリス」

 1927年公開、フリッツ・ラング監督の無声映画。全編で2時間ちょっとあったそうですが、批判されたのでカットバージョンが公開。その後は失われたシーンを修復と編集で復元し、今のメトロポリスに至ります。現代では入手するのも難しく、自分は探すのに4年もかかりました。


 本作は20世紀前半が想像する未来を舞台にしており、愛と終末をテーマにしたSF映画。ところどころ、ヨハネの黙示録を元ネタとしている場面があり、ヨハネの黙示録の現代版だと個人的に思いました。映画の終盤にはモラルのような描写もあり、21世紀だけではない、未来へ伝えるメッセージがある作品です。


 市民ケーンに続き、作りが半端ない映画です。これは凄い!どうやって作ったんだ?!と、思うシーンが盛り沢山。特に近未来的な街並みのモデルはとんでもない出来で圧倒的です。難しい内容で無声でもありますが、2023年でも色あせない名作のので、見つけたらどうぞお宝をゲットしたと思って視聴してみて下さい。



 ―――「Olsen-Banden/オルセン・ベンデン」※デンマーク語のみ。

 デンマークで一番有名といっても過言ではない映画シリーズ。デンマークの映画黄金期、1970年代前半から80年代前半まで放映されてきたこちらの作品は、日本でいう三悪を主人公としたコメディ映画。または、デンマーク版ルパン三世。


 頑固なリーダー役のイーゴン、プレイボーイな色男役のベニー、家族想いの優しいお父さん役のキェル。三人は毎回、刑務所から釈放されるイーゴンの「作戦」に乗って、お宝を盗む冒険に出ます。その途中で大悪党のハランセンを倒したり、並の想像の域を遥かに越える盗み方に笑ったり、庶民的な理由で簡単に諦めてしまったりなど見どころ満載の映画です。


 ほとんどの役者が舞台出身なので、素晴らしい演技を毎回見せてくれます。もう50年も前の作品なのに、今見ても色あせない素晴らしい映画です。



 ――― 「Matador/マタドア」※デンマーク語のみ。

 1978から81年を渡ってデンマークスラジオ「DR」にて放送されたデンマークのドラマ。24話中、全話の尺が1時間という長い作品です。


 主人公はコースベックという街に引っ越したマス・スケアン (日本語ではマッツ) なのですが、どちらかと言うと主人公など居らず、貴族や平民など様々な階級の人間の人生を描いたヒューマンドラマです。1929年から47年までの期間が舞台で、もちろんの事、第二次世界大戦の中でも話は進みます。


 物語自体は面白いのですが、一番の魅力は日常茶番事にあります。ストーリーに関係ない物事も丁寧に描かれており、フィクションの人間が本当に生きているかのような現実感を感じます。登場人物が着る服装もリアルで、食事にも芸術を感じる―― そういった作品です。



 ―――「ゴッドファーザー/The Godfather Series」※英語、日本語あり。

 1970年代の最高傑作。三部作であるゴッドファーザーの第一作目は、アル・パチーノ演じるマイケル・コルレオーネの裏社会での成り上がりを描き、二作目ではロバート・デ・ニーロが演じるゴッドファーザーことヴィトー・コルレオーネの過去と、コルレオーネ家の結成が明かされます。物語の集大成である三作目が魅せる最期は、あらゆる作品を越える史上最高のエンディングなので、時系列順に視聴するのをオススメします。


 家族、責任、愛といったテーマのこの作品は重い内容ですが、人生一度は観ても絶対に損はしない映画です。物語だけでなく、登場人物の背広姿やアメリカとシチリアの環境、そして喜怒哀楽に満ちた音楽も楽しめます。



 ―――「風と共に去りぬ」※英語、日本語あり。

 ヴィヴィアン・リー、そしてクラーク・ゲーブルが主演の映画。二部に分かれた長編映画で、イントロは雰囲気作りの音楽が流れるといった昔ながらの作品です。アメリカの北と南による内戦を舞台に南の貴族―― スカーレット・オ・ハラの視点で物語が進みます。もちろん、南側の貴族なので黒人奴隷を従者にしています。差別的ですが、歴史の一部として受け入れましょう。



 ――― 「Lawrence of Arabia/アラビアのロレンス」※英語、日本語あり?

 イギリス人のT. E. ロレンスが中東へ行き、ベドウィン族と共に冒険をする作品です。雰囲気作りが素晴らしく、白人のロレンスが中東の文化に慣れない―― 根はやはり違う、みんな個性がある―― という現実に気付くのが興味深い。こういう少数民族の暮らし方は観ていて憧れますが、実際にこういう生き方をすると厳しいのが現実でしょう。



 ―――「Death in Venice/ベニスに死す」※英語、日本語あり。

 音楽家 (原作では小説家) のグスタフがイタリアのベニスを訪れ、休暇を取るというお話。しかし彼がホテルへ足を運んだ時、ビョルン・アンドレセンが演じる真珠の如き美青年タッツィオに出会い、芸術家としての美意識を刺激される……といった物語です。


 人それぞれですが、少し気持ち悪い映画かもしれません。私も観る直前は過激的なシーンがあるのではないかと期待していましたが、内容を観ると実は悲しいストーリーでしたね。なぜグスタフはタッツィオに執着するのか? それはご自分の目で見て、考えてみてください。


 ルキーノ・ヴィスコンティ監督の作品ですので、雰囲気だけでも十分に楽しめます。廃墟だったホテルを映画のためにリニューアルしたという話は有名です。マーラーの音楽も物語に合っていて、全体的に幻想的な雰囲気があります。



 ―――「Malcolm X/マルコム・エックス」※英語、日本語あり?

 1960年代のアメリカにて、黒人の人権のために立ち上がった人が二人―― マーティン・ルーサー・キングとマルコム・エックス。お互い、違った理想と考えを持った黒人ですが、特にマルコム・エックスは過激的だと語り継がれています。


 この作品は―― その名の通り ――マルコム・エックスの人生を描いた映画です。思春期、ムスリム、そして独立といった三つの人生を年代順に語られ、周りの人間がどのようにマルコムの思想に影響したのかが描かれます。この映画を視聴したあとは、マルコム・エックスという人間の真の姿が分かるかもしれません。


 余談ですが、マーティン・ルーサー・キング氏の演説、スピルバーグ監督が権利を持ってるらしいです。なんででしょうね? それに近年公開されたJ.F.Kファイルにてキング牧師は終わりのない脅迫電話で神経が衰弱していたそうです―― ストレスで心臓が60歳ぐらいまで老化したとか。



 ―――「20世紀少年」

 ともだち―― という教組がカルト教団を結成し、世界征服を企んでいる。そんな敵に立ち向かう正義の味方たちの物語です。陰謀や隠蔽、口封じ、洗脳をよく描いた作品であり、社会の定義や常識に抗う少数派の人間が勇ましく感じます。主人公のケンヂが変わり者でもあるので、ちょっと変わってるなと思いました。

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