最後の晩餐めしあがれ
雨上がりの空
第1話 前夜
「明日の13時、国民の皆様に重大なお知らせをする予定です。」
金曜の12時にテレビニュース、ラジオで告知された。突然の事だったので、一体何事かと色々な憶測が飛び交う。
その日の夜には2時間の緊急番組まで放送された。
「ただいまー。」
「おかえり!ねぇ、早くテレビ見てよ!」
「ちょっと待ってて。荷物置いてくる。」
家に帰って早々、母が慌てた様子でテレビに釘付けになっていた。
「梨花、ニュース見た?」
「うん。携帯にも速報来てたよ。お知らせって一体何だろうね。」
「いまテレビで緊急特番やってるのよ。ほら!」
有名な男女のニュースキャスターが、深刻そうな顔で原稿を読み上げている。
テレビ局も全く分からないらしく、明日のお知らせについての様々な予想をしていた。
「ねぇ、梨花。なんだと思う?」
「えー、何だろう。地球外生命体が攻めてくるとか?」
「そんなの来たら怖いわね。太刀打ちできないわ。」
「国民の皆へお知らせ、なんて大々的な事言ってるからよっぽどビックリする事なんだよね、きっと。」
「そうね。早く明日にならないかな。気になっちゃうね。」
「ただいまー。」
父が帰ってきた。
「おかえり!お父さんニュース見た?」
「あぁ、重大なお知らせっていうやつね。」
永井家では、夜中まで明日発表の予想大会が繰り広げられた。
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