第19話

「あれは、どんな絵だったのかな」

「玲様と何があったのですか」

「えっとね」

さっきの事をモーブに説明する。

「メリーゴーランドの絵、ですか

わたくしは、そんなこと気にしたことないですね」

「うん、私もいきなり気になっちゃって」

今思えば、なんであんなに気になっていたのか分からない。

でも、確かにその時は逆らい難い好奇心と、

謎の使命感が襲っていたのだ。

「その絵は、もう気にしない方がいいと思います。

あと、玲様にその絵たちを見せないでください」

「えっ、どうして?」

「詳しくは言えないですね」

モーブが言葉を濁すことは初めてだったから、

いや、それだけではないが、私の中で強く引っかかった。

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