第22話 期待してもいいですか

私はいつも人が嫌いだった


平気で嘘をつく


何食わぬ顔で誰かを罵る


顔やお金目当てに人に近づいて、裏では罵倒して


だから、嫌いだった


けど、貴方だけは違った。


私を虐げたりしない


罵倒しない


嘘をつかない


本当に優しくて


だからこそ、なのかな?


独占欲が強い私は、彼を独り占めしたかった


だけど、そんな気持ち悪い私なんかが彼に好かれていいわけがない


お茶に睡眠薬をいれて、彼を監禁した


きっとこれで、私は嫌われる


ごめんなさい




だけど、彼は笑うだけで、私を責めたりしなかった


なんでそんなに優しいの


私みたいな気持ち悪い人間に


どうしてそんなに優しくするの


そう言いたかったけど、私は泣くばかりで声が出なかった


いいの?


ほんとうにいいの?


私なんかが、貴方の隣に居ても


許してくれるの?


ねぇ、



『期待しても、いいですか?』

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