第14話

 上級生の言葉に、せつなは、ピクリと体を震わせたが、特に言葉を発しようとはしなかった。


 その様子を、少女たちの後ろから眺めていた浩志は、この後どんな展開になるのだろうと、ぼんやりと話の続きを待っていたが、二人ともが特に口を開く様子もなく、ただただ、2月の冷たい風にさらされるだけの状況に、浩志はたまらず声をあげた。


「それじゃあ、俺は、これで……」

「えっ? そうなの? この子は?」


 上級生は、地面近くにいるせつなを視線で示す。


「さぁ。俺も、たまたま見かけて声を掛けただけなので、どうするかは、本人に聞いてください」

「あ~、うん。分かった。 きみも、また気が向いたら、ここへおいで~。中等部でも園芸部に入部できるか、先生に確認しておくよ」


 やはり、園芸部への入部をごり押ししてくる、上級生に、苦笑いを向けてから、浩志は、寒そうに、両肩を縮めて、校舎内へと戻っていった。






◆◆◆◆◆◆お礼・お願い◆◆◆◆◆◆




ここまで読んで戴きありがとうございます。




せつな、可愛い! 優ちゃん、しっかり者! 浩志、しっかり!


など、応援したくなるキャラはいましたか?


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