第47話 厄災担当委員長

 俺は村長バルデスの要請により、キルギス村の厄災担当委員長に就任することになった。ハンター業務との兼務である。


 


 ここ一週間ばかりの間にいろいろな動きがあった。




 まず村人達から村へ月々、金貨1000枚の寄付である。村人達も厄災の予言は怖いのである。村人達の善意の意志であるこの金は俺が責任持って運用することになった。


 俺は詐欺師ではないので立派に運用してみせよう。薬や武器や防具、買いたいものは沢山ある。


 


 次に2家族12人の移住が決まった。厄災が起こる前に逃げてくれるのは本当にありがたい。1500人中12人の生存が確定したようなものだ。これで全員死確定のデスゲームではなくなった。


 


 そして見張り台の建設にも着手している。村の大工が大活躍中。緊急事態を知らせる鐘もチヒロに頼んである。


 チヒロと言えば、佃煮海苔の販売を打診した。


 チヒロの顧客に佃煮海苔を試食させ、美味いと思った奴に売る。ほぼ元手がかからない佃煮海苔の販売利益はもちろん厄災基金に充てる。


 またチヒロにはメルカッドで腕っぷし自慢のスカウトもお願いした。




 ナリタレンのやり方で精一杯足掻かしてもらおうじゃないか、この因果。

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