第185話 ~ とある独立都市の談合 ~
同じ頃、
謝肉祭の夜ではあれど、まったく酒の匂いを感じさせない彼らは互いに
「… 申し訳ありません、
「伝染病が鎮まって三ヶ月、まだ油断は禁物だからな」
「過密な場所はなかったですか、セルジ殿?」
実質的な市政の舵取りを
まだ、裏通りに腐った死体が散乱していた記憶は色
「うちの連中も今年は家でかみさんと飲んでるよ」
「お陰で
やりきれない感じで商業
「謝肉祭の緊縮に合わせて、仕入れる商品の傾向を調整したのでは?」
「限度があるだろ、皆が街中に屋台出して盛大にやるのとは売上の規模が違う」
上半期の稼ぎ時が潰れたと
そこで挨拶代わりの雑談が終わり、不定期に
「来月末に予定されているグラシア王国への帰属を問う住民投票、その直前に港湾都市ハザルとの友好式典を捻じ込めませんか?」
「それはまた急な話だな、理由と
「単なる票固めの一環ですよ、蒸気機関を積んだ市営商船が間に合いそうなので」
出所不肖な遺失技術の供与もあり、驚異的な速度で建造中の代物を
他者の欲しがるモノを見抜く能力に
「定期連絡の用途で就航させる試作型の船舶か……」
「ふふっ、現状で伝えられることは少ないですが、きっと度肝を抜かれますよ」
「はっ、
「そういう訳にもいかないんですよ、マウロ殿」
会合に先駆けて
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