大切な人のコトバ(ニューマイノーマル)


 大切な人の言葉ってほんと大事だと思う。


 世間的に認知されておらず、なんならヤバい奴と誤解されてしまうような病気になって5年。命に別状はないけど生きづらい。でもどうせ理解されないからと苦しんでいてもずっと黙っていた。


 無知なのに自分がまともだと信じている人間のヒドイ言葉。そればかりが自分の周りを取り囲んでいた。


 いろんな対策で自分を生きやすくしていったけど、どんなに自分が変わろうと社会は全く変わっていなかった。自分の特性を非難し、嘲笑う自称「まともな一般人」は、どの環境にいっても自分を待ち構えているのだった。


 また我慢の限界が来た。僕はとうとう新しくできた友人、先輩、古くからの友人、父親にこの苦しみを、今まで隠していた苦しみを吐き出すことにした。


 怖かった。ちゃんと自分を尊重してくれる人を選んだつもりだ。でも理解されないかもしれない。見当違いなことを言われるかもしれない。昔激白せざるを得なかった時、頭ごなしに否定されたのを思い出した。怖くてその日はスマホを見れなかった。


 翌日、自分を迎えたのは大事な人の温かいコトバだった。自分の特性に対して初めて槍以外が向けられた感じだった。


 気持ちに寄り添う言葉。

 自身の経験を元に機関を紹介する言葉。

 ネットを検索して対処法を探した言葉。

 攻撃的な人間に腹が立つと言ってくれた言葉。


 その言葉が自分を支えるのを肌で実感した。今までとは違う。必ず理解してくれる人がいる。心の安定感がそこにはあった。そしてこう思った。


 自分を大切にしてくれるコトバを得ることが大事だ。自分を無下に扱うコトバを聞いてはならない。そんなものが充満する環境は避けなければならない。


 自分を守るため、本来のしなやかな自分が奪われてしまわないために。


 今日も親しい人に会いに行く。

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