庭遊び

 見上げる空は 鰯雲      

 お前と飛ばす しゃぼん玉


 幾度泣けども 戻れぬは

 通り過ぎてきた 分かれ道


 幼子の心のままに お前は育つ

 それを嘆いた日々は もう遠い記憶



 風切るように アキアカネ

 おいでおいでと 手を伸ばす


 幾度呼べども 戻らぬは

 幸せと名付けた 儚き暮らし


 幼子の心のままに お前は笑う

 走りくる我が子を ただ抱きしめる



 ただ一つきりの想い 伝わるならば

 お前がそこにいる それが母のすべて

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