第299話「僕は悪いゴリラじゃないよっ!?」





 第二百九十九話『僕は悪いゴリラじゃないよっ!?』





「てゃんでぇバロー畜生っ!! アタイらは処女だってんでぇバロー畜生ゴリラこの野郎っ!! 虜囚の女が全員ヤられるとでも思ってんのかエロ猿この野郎っ!! 処女剛毛を舐めんじゃぁないよっ!!」


「アタシら体は小せぇが毛深いだろ? 貧乳ロリ好きの愚神にはお気に召さなかったのさ」


「そうなのでつっ、アチキはボーボーなのでつっ、お股もボーボーなので変態さんがションボリしたのでつっ!!」



「そ、そうか……良かったな?」



 俺の神域宮殿で毛深さを語る鍛冶女神三姉妹、年長順にデパイトス、オパイトス、コパイトスが話してくれた。


 三姉妹は日焼けしたドワーフ女性の見た目をしたチビッ子だ。三神とも長さと位置が違うが黒髪ツインテール、長女は巨乳だが妹達は違う、どうやら歳が下がるにつれ乳が小さくなる模様。


 長女はアレだ、ロリ巨乳ってヤツだ、危険物と言っても過言ではない。次女は……身長との割合いや統計から言えば立派なものをお持ちだ。ドワーフ達が祈り願った姿だろうが、業が深い種族だな。


 しかし三女は……アウトだコレ、童女好きの戦国忍者『飛び加藤』こと加藤段蔵も童女誘拐後に父母の許へ即返す程度にはアウトだ。これで勃つ奴は世界の為に死んだ方が良いと断言出来るぜ俺はっ!!


 ゴム丸君が四歳児くらいの大きさだとすると、三女のコパイトスは小学校入学前の六歳女児、と言ったところだろうか。それでもギリギリのラインだ。


 何にしても、こんな幼女をさらったゴミも眷属も滅んで当然だな。


 ゴミの首根っこを掴んでゴミ神域に向かうと、俺の右手にプラプラとぶら下げられたズタボロの主を見た眷属達が一斉に平伏ひれふした。


 まぁ赦さんがね。


 神域の掃除は元気なマイキッズ達に任せ、俺はゴミ屋敷に突入し三姉妹を確保。


 いやぁ、初めあの三姉妹を見た時は気が狂うかと思ったぜっ!!



『ラージャの激怒は久しぶりでしたが、しずめる事が出来て良かったです。まぁ、あの近隣に住まう神々の神域まで一部崩壊等の被害は出ましたが……何故か降伏の申し入れが多数入ったので良しとしましょう』



 うむっ、その事はそんな感じで流してクレメンス。


 チビッ子が全裸で鎖に繋がれた姿を見たらお前、さすがにお前、エロスに寛容で定評の有る俺でもお前、キレるでしかしっ!!


 あそこで立ち上がらねぇ奴は男じゃねぇぜ?

 あそこで勃ち上げた奴は漏れなく死罪です。



『うふふ、ラージャは本当に子供が好きですねぇ』



 子供は宝だぜ?

 小っちゃくて可愛いじゃん?


 高校の時『マル某ストア』って店で男の子の顔を思いっきり叩いた母親の顔面殴ったら警察に捕まったんだけど、未だに納得出来ないんだ俺っ!!



『躾の一環でしょうか? 叱るのは良いですが、衆人環視の中で子供の顔を叩く必要が有るのか……子供もプライドが有りますから、その後の展開次第では心が歪むかもしれませんね。その時のラージャも大概ですが』



 そうだなぁ、子供の前で母親の顔面を殴るのは駄目だなっ!!

 裏に連れて行ってシバけば良かったぜっ!!



『……そうですね』



 へへへ、俺だってちゃんと成長してんのさ……

 今回だってその成長を垣間見ただろう?



『そうですね(疑問)』



 以前なら怒りに任せて瀕死のゴミ神にトドメを刺していたところだが、今回は三姉妹に譲ってやったぜっ!!


 カッコ良すぎな俺の紳士的対応に三姉妹も唖然としていたしな……フフッ。



たたり神に片足を突っ込んだ荒ぶる大魔神が自分達の足元に無言でゴミを放り投げ『殺れ』と告げれば唖然とするでしょう……』



 え、ハードボイルドでシブいじゃん……


 現に……見たまえ、彼女達の俺を見る濡れた瞳をっ!!

 マイッタなー、これまた惚れさせちゃったかぁ?



『私には……大魔神を前にして恐怖に震える気の強い少女達が涙目で虚勢を張っているように見えますが?』



 は?


 何言ってんだお前……

 君は何? 乙女心が分かんない系なの?

 正妻の椅子に胡坐あぐらをかいて乙女心を忘れたの?


 しょうがねぇなぁ、ったくよぉ。


 今から俺が三姉妹に軽く『眷属神になってクレメンス』って頼んでみるから、その様子を見てな。


 ヴェーダ、お前は乙女心をもう一度思い出す必要が有る……



『そうですか(カチン)』



 では早速、ウルウルと目を潤ませる乙女達にラヴコールを送ろう。と思ったらラヴが不思議空間から娘を抱いて顔を覗かせ『呼びました?』と聞いてきた、呼んでない。ラヴは引っ込んだ。


 で、では改めてラヴコールを送ろう。



「眷属になってクレメンス(キリッ」


「クッ……妹達に酷い事しないで……グスン」

「姉貴っ……なぁ大魔神さん、アタシだけじゃだめかな?」

「あわわわっ、アチキが、アチキが奴隷になるのでつっ!!」



“何とムゴイ……”

“陛下は何をお考えに……”

“シィ~ッ、声が大きいよ”


“御子様に心は無いのか……っ!!”

“あれでは、あれではアートマン様より……”

“不可触神の御子ぞ、これも運命さだめ……是非も無し”



 おやおやぁ~、何かオカシイですぞ~?

 ゴリラのコメカミに嫌な汗が垂れますなぁ……


 早く訂正しないと(焦燥感)



「違う、奴隷など要らん、眷属神になってくれと言ったんだ、分かるな?」


「クッ、問答無用ってワケかい……畜生っ、畜生っ!!」

「待っておくれよ大魔神さん、妹はまだ幼いんだっ!!」

「あわわわっ、アチキは大丈夫なのでつっ、入るのでつっ!!」



“もう見ていられない……っ!!”

“陛下はご乱心あそばしたかっ!!”

“あの御立派様が幼女に入るわけが……”

“誰ぞ姉代わりの真神マカミ様をお呼びしろっ!!”

“いやここは先ずヴェーダ様にご顕現けんげん頂き……”



 おぅふ……


 ……ヴェーダ、ヴェーダ先生、助けてクレメンス。

 周囲から悲痛な視線が突き刺さって困惑ゴリラなの……



『ごめんなさい、私は乙女心が分からないので……乙女に関する事柄について助けようがないの。いつもの様に性宇宙セクモを萌え上がらせて全員強姦すれば宜しいのでは?』



 赦して下さい本当に済みませんでした調子に乗ってましたゴメンナサイ。どうか皆の誤解を解いて下さいお願いします。


 君だけが、君だけが俺を理解してくれている……っ!!


 あれ……? 何だろう……

 改めてそう理解すると、胸がキュンキュンする……


 これは恋、しかも初恋なのでは?

 初恋の相手はヴェーダなのでは?


 ねぇヴェーダ、どう思う?(チラッ



『ン……正しい認識です、そう私がナオキさんの初恋の相手です、お忘れなきよう。まったく、まったくもう、私が居ないと何も出来ませんね貴方はっ、皆には私が言っておきます、貴方は初恋の相手の働きを玉座に座ってご覧あそばせ』



 ヒュ~、正妻が頼りになり過ぎてゴリラ不要説が出て来るぜっ!!


 いや待て、足りない部分を補い合うオシドリ夫婦、これがベストカップルってヤツか……何てなっ!!



『ンもう、バカ……』





 その後、俺への誤解と俺自身の勘違いは修正され、三姉妹は無事に眷属神となった。


 体力や神気量を回復させた三姉妹は、その日のうちにドワーフ達へ三種の加護を与えた。鍛冶仕事がはかどる貴重な加護だ、作業場に籠る変態共が狂喜乱舞したのは言うまでもない。


 三姉妹は俺の神域に住む事になるが、今回俺達が入手した神域は七つ、三姉妹の三つを合わせて十、その全てをママンが統合した。果てが見えんほどクッソ広い。


 こうなるともう神域と言うより、新しい神界だ。イズアルナーギ様も似たような神域を持っているようだが……


 この『新たな神界』を得る事も世界さんのシナリオ通りなんだろうな。


 特に不利益は無いしどうでも良いが、神界を得てまで迎え撃つ必要が有る問題てきに興味が湧くねぇ俺は。


 俺に残された時間的余裕がどれくらい有るのか知らんが、たぶん俺のやりたいようにやれば良い……はずだ。って言うか、やりたく無い事はしません。


 取り敢えず、今日はヴェーダに犯される予定を入れられたので、彼女の気が済むまで凌辱される所存です(キリッ


 そして明日は【トロイのゴリラ】起動試験だ。


 さっき研究所で見て来たけど、驚くほどゴリラだった。

 張りぼてゴリラだと思っていた俺がバカだった。


 智愛神と変態職人のコダワリを舐めていました。

 ついでにイズアルナーギ様のぶっ壊れ具合も舐めてました。



 アレを山脈ダンジョンに放り込む日が楽しみだっ!!


 無論、鍛冶女神の長女と次女にプロポーズ出来るようになる日も楽しみだ。まだビビッて目を合わせてくれんがなっ!!









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