第223話
ディアが来た。
高額奴隷のためか、ルルカやロザリナの時のような貫頭衣ではなくまともな服を着ている。
案内してくれた若い男性店員に、前回来た時に便宜を図ってくれた商人によろしく伝えるように言って店を出る。
「ありがとうございました!」
奴隷市を出たところで俺とディアをロープで繋ぐ。
「何をしている?」
「飛行中に事故のないように。念の為だ」
「飛行中?
…………!? 小僧は魔術士なのか?」
「そうだが……」
冒険者としか言ってなかったっけ。
まぁそれはともかくとして、
「まずディアには家に帰るまでに俺の呼び名を考えてもらう。
いつまでも小僧呼ばわりされてはかなわん」
「ならご主人様と呼ぶか?」
「いや、ご主人様・ツトムさん・ツトム様・ツトム殿・
これら以外の呼び名を考えるように」
「わかった。考えてみよう」
「では行こう!」
1時間ほど飛んだところで着地する。
飛行中、どうも腹が減ってると思ったら昼飯を食べるの忘れていた。
「ちょっと遅くなったが昼飯にしよう。
ディアも昼はまだだろ?」
「うむ。このまま昼抜きならどうしようかと思っていた」
「わからないことや気になったことは遠慮せずになんでも聞いてくれ」
「ああ……」
休憩用の小屋を作り、昼食にする。
献立はいつもの王都のパンとビーフシチューモドキだ。
この機会に色々と聞いておくか。
最初に聞いておかないと、後から聞き出すのは苦労するからな。
「……呼び名なんだがツトムと呼んでもいいか?」
「俺は別に構わないのだが、正式には帰って他の2人の了解を得てからだな」
「先輩方の許可か」
「そんな大層な話でもないが……
そう言えば奴隷商で3人目ということに引っ掛かっていたのは何故なんだ?」
「ツトムの年齢だと先輩方は私より年下なのではないか?
奴隷と主人の関係ならまだしも、奴隷同士で年上なのに新参となると何かとやりにくそうでな」
俺の年齢だとそのように思うのが普通か。
「それなのに腕試しした後でどうして承諾したんだ?」
「…………あまり本人の前で言うべきことではないのだが…………」
なんだ?
「奴隷にとってどんな主人に買われるかは非常に重要だ。
自分の一生を左右する事柄だからな。
素人臭い剣術だったがそこから伺える人柄に好感が持てたからだ」
「剣術から人柄がわかるのか?」
「部族の剣術の教えに、『邪心を捨てて剣を握れ』というものがある。
ヘクツゥーム族では子供に剣術を教えるのは女性の役目でな、そういった経験から剣を合わせれば大体のことはわかる。
それにどことなく…………」
スポーツみたいに健全な心身を育む的なことだろうか?
「そうか。まぁ褒められたと思っておこう。
ただし!
俺は15歳でもう大人だからな? エロエロなご奉仕をする役目があることも忘れるなよ?」
「そうだったな」
「あと安心するといい。
1人目の奴隷はルルカという名前で34歳、元商人だ。ディアの護衛対象でもある。
そして2人目は元冒険者のロザリナで32歳。
どちらも年下とかよりは居心地はいいだろう」
「筋金入りの年増好きということか?!」
まぁこの世界においては筋金入りと言っていいのかな。
ん? 食べ終わったか。
でも体格的にはもっと食べそうだけど、
「もっと食べるか?」
収納からさらにパンを出す。
「い、いいのか?」
「ウチは食べることに関しては自由というか、特に制限はない。
食事に関しては先ほど話したルルカが取り仕切っているから、要望があるならちゃんと言うようにな。とりあえずは量を多めにする感じか」
「買われて良かった……
私の判断は間違ってなかった……」
涙を浮かべながらパンを食べてるよ……
ダークエルフっぽい見た目をしているのに存外食いしん坊キャラなのだろうか?
「奴隷商での食事は粗末だったのか?
高額奴隷なのだから優遇されてそうだが」
「奴隷商では戦闘奴隷と一般奴隷とで食事が分かれていた。
と言ってもスープの具が多少多いぐらいだ。
ずっと個室を与えられていた以外は特別な扱いはなかったな」
粗末な食事も奴隷への教育の一環なのかもしれないな。
「ディア、俺の上へ」
食事後にディアに膝の上に乗るよう促す。
「こ、ここで奉仕するのか?」
「今日の奉仕は夜だ。今はとりあえずこっちに来い」
「わ、わかった」
ディアが俺に近付いてくるが……
奴隷商でも感じたが、近付いてくる際の色気が凄い。
本人の口調は極めてぶっきらぼうなんだが、体を動かす際の仕草がたまらなくエロい。
ディアは俺を跨いで太ももの上に腰を落とそうとするが躊躇している。
「くっ……」
意を決して腰を落としてきた。
ルルカよりもロザリナよりも大柄なだけに体重も相応に重い。
俺の顔は完全に褐色の山々に埋もれてしまっている。
ヤバイ……
下半身が完全に元気になってしまった。
ルルカとの約束もあるから我慢しないといけないのに。
「旦那さんが亡くなったのはいつのことなんだ?」
なんとか顔を上に向けて質問を続ける。
「……4年前だ」
「お子さんはいなかったのか?」
「息子がいたが流行り病で死んでる。5年前のことだ」
「わ、悪い……」
「よくあることだ。気にしなくていい」
かなりハードな人生を送っているな。
「御両親はどうしている?」
「元気だぞ。
父は狩人だったが引退して田畑を弄っている」
暗い話題が続かなくて良かった!
「ヘクツゥーム族を支援する帝国貴族の下へ行く女性はどのように選んだんだ?」
「20歳以上は夫や子供のいない者、20歳以下は子宝に恵まれた家から出されたぞ」
「ディアは剣でも弓でもいいが実戦経験はあるのか?」
「弓は集落を攻められた際に使う。防衛に駆り出されるから」
「帝国の北方領はどの程度の戦争状態なんだ?」
「部族間の争いはツトムの言う戦争とはかなり違うのだ。
本気で戦うのだが、極力犠牲者を出さないようにしている」
「互いに憎しみあって戦っているのではないと?」
「そうだな。
北方辺境領は厳しい冬を越す為に部族同士の協力が不可欠だ。
これは争っている最中の部族だとしても例外ではない。
そんな訳で互いに協力する体制を維持しつつ争っているのが実情だ」
戦争というよりいざこざの発展版みたいな争いなのかも。
だけどそんな緩やかな争いなら、亡くなったディアの旦那さんはかなりの不運だったことにならないか?
「ディア……」
「んっ……ツ、ツトムっ……」
これ以上亡くなった旦那さんのことは聞けないので、やや強引にキスをした。
唇を割って舌を入れていくと、戸惑いながらも応じてくれる。
舌同士が絡み合う快感に酔いながら、ズボンの中に手を差し込んでお尻を揉む。
「はぁ……はぁ……んっ…………あっ……」
ディアが吐息を漏らす度に腰が少し揺れて、その動きに俺の下半身が刺激されて……
これ以上はマズイ。
我慢できなくなりそうだ。
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