第115話

 少し遅めの夕食の後にいつも通りに3人で風呂に入っていた時のことである。

 ロザリナの胸を後ろから揉んでいた……、コホン。ねっとりと洗っていたら不意に思い付いた。

 

「明日午後から城での軍議に参加するから、昼は3人で城内で食べよう」


「軍議というのはツトムさんが参加されるという南の砦奪還作戦に関するものですか?」


「あっ、やんっ、あ、あっ、、ル、ルルカさ、ん、そんな激しく、あっ、んっ……」


 エッチ椅子に座っているロザリナの足の間で妖しく両手を躍らせながらルルカが聞いてきた。


「そうだ。

 もっとも軍議と言っても俺は顔見せ程度で何か発言するという訳ではないみたいなんだが……」


 ロザリナの胸をヌルヌルと洗いながら耳の中に舌を入れていく。


「ツ、ツトム様、あっ、耳はダメ、、ンッ……ルルカさ、ん、そんなに……出し入れ……あんっ」


 どうしてもルルカの大きさに隠れがちになってしまうが、ロザリナの胸も最高だ。

 大きいのに大き過ぎない感がたまらなくいいのである。


「この前に行った店とは別の店でオススメはあるか?

 そうだな、あの下着店から近いところがいい」


「こ、心当たりは、あっ、ありますっ……」


「またあの下着店に行かれるのですか?」


「ル、ルルカさん、、ど、どうして、ツトム様、と、お話ししながらっ……」


「またも何もまだ1回しか行ってないだろう。

 それに頼んだ下着も取りに行かないとな」


 本当は頼んだ物の状況を聞きに何度か行こうとしたんだよ。

 だけどやはり男1人で入るにはハードルが高過ぎた。


「そう言えばそうでしたね」


「あっ、も、もう、、んっ、ダ、ダメッ、、ですっ……」


 悶えるロザリナがエロ過ぎて思わず膝の上に引き寄せてしまった。

 ロザリナに目で促す。

 ロザリナは躊躇しながらも手を添えて自ら導いていく。


「ツ、ツトム様の……か、硬い、、んっ」


 ルルカが俺の背後に回り密着してきた。


「ロザリナの次は私に……」


 俺の体のあちこちを両手で触りながら耳元でそんなことを囁かれたらもう……

 そしてロザリナの動きは徐々に激しさを増していった……




 翌朝もイチャイチャした後で3人で出掛けた。


 まずは下着店である。

 2週間前に来た時にパンティ・紐パン・ブラ・透け透けのネグリジェっぽいのの製作を依頼したのだが、それなりの仕上がりなのが紐パンのみでネグリジェは全然透け透けではないし、パンティとブラジャーに至ってはそれっぽいものとしか言い様のない出来だ。

 これに関して店側を責めるのは酷な事なのかもしれない。

 工業化しておらず全て手作業な上にゴムがまだ一般に普及していないのだ。

 お店の人曰く、ゴムの木自体はあってその樹液を接着剤として利用しているもののゴム加工はしていない。俺も加工のやり方なんて知らないし、そもそもが地球のゴムの木と同じものかどうかもわからないしな。


 唯一完成した紐パンはこのまま商品化してネグリジェっぽいのは更なる透け透け化を模索することにした。

 そしてパンティとブラジャーに関しては開発を中止する決定をした。

 完成する見込みのない物に投資し続ける訳にもいかない。断腸の思いではあるが。



 紐パンを2人に購入してロザリナの案内する店に入り昼食にする。


「ツトムさんの故郷ではあのような下着類が一般的なのでしょうか?」


 食事の席でルルカが意を決したように聞いてきた。


「パンティとブラに関しては一般的だな。

 買った紐パンとネグリジェっぽいのは嗜好品になるかな」


「ツトムさんの仕様通りの商品が一般的だとするとかなり技術の発展している国に住まわれていたのですね」


「そうなるのかな?」


 ルルカは元商人だけに気付き始めたかな?

 いや、ずっと疑問に思っていたことの答えを探している感じか?

 もっともまさか俺が異なる世界からやって来たとは思うまい。

 それ以前に世界や宇宙といった概念があるのかすら疑問だけど。


「現状ではどこにあるのかもわからん国だからなぁ。

 大丈夫だとは思うが奇異な目で見られる可能性もあるから人には言わないようにな」


「わかりました」「かしこまりました」


 2人には話してもいいかもと考えることもあるが、話したところで日本に行ける訳でもないので余計なリスクを抱えるだけという結論に落ち着いている。




 昼食後に2人を北門まで送って城に向かう。

 受付で名前を告げるとそのままロイター子爵の部屋へと案内された。


「やぁ、今日はよろしく頼むね」


「こちらこそよろしくお願いします」


「早速だけど会議室のほうに行こうか」


「はい」


 早めに来たつもりだったけど結構ギリギリの時間だったのだろうか?

 もっときっちりと時間を決めてくれればわかり易いのになぁ。

 いずれにせよお城関係の時はもっと早めに対応した方が良さそうだな。


 ロイター子爵の後をナナイさんと共についていく。


「ツトム君。会議中に私が君のことを紹介するので立って頭を下げて欲しい」


「わかりました」


「発言する機会はないと思うけど、もし何か振られても過激な事は言わないようにね」


「肝に銘じておきます」


 これフラグじゃなかろうか?

 大丈夫だと思いたい……が……



 内城の中階層にある大きな部屋に入る。

 中には中央に大きなロ型のテーブルがありパッと見50人近い人が数グループに分かれて談笑していた。

 入室して左手のほうに段差が作られていて豪華な机と椅子が置かれている。

 その他3辺は壁際にたくさんの椅子が並べられていた。


「ツトム君。こっちだ」


 促されるままに奥の左手に移動する。


「ツトムさんは私と一緒にこちらに座って下さい」


 ロイター子爵が腰掛けた椅子の後ろにナナイさんと共に座る。

 やべぇ。緊張して来た。


「そんなに緊張しないでも大丈夫ですよ」


 俺が椅子に座った動作がぎこちなかったのを見逃さずにナナイさんが声を掛けてくれた。


「何分こういう場は初めてのもので……」


 戦争モノや歴史モノによくある軍議のシーンまんまだよ、コレ。

 ここでの結論如何で歴史そのものが変わってしまうという……

 さっきから手汗や冷や汗が凄いことになっている。

 落ち着け……

 とりあえず浄化魔法で対処して、


「たった1人で魔物の大軍と相対することと比べたらなんてことはないでしょうに」


「そういうのとはまた違った種類の緊張感なんですよ」


 会社での各種会議も緊張すると言えばするのだけど、これはその比ではないわ。

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