第76話

 全ての品を贈答用に包んでもらい(有料)会計を済ませた。

 店主の言葉通り勉強してもらい計220万ルクの値段にしてもらった。


「ありがとうございました」


 所持金920万0670ルク→200万0670ルク


 ほぼ王都で売ったオーク代が吹っ飛んだ形になった。

 ついさっき衝動買いするのは良くないと思っていたはずなんだが……

 懸案だったルルカの家族への土産も片付く訳だし必要な出費だったということにしよう。

 おっと、土産関連の仕上げをせねば、


「これから酒屋に行く。さっきの貴金属店の店主に贈り物に相応しい高級酒の売ってる酒店を紹介されたのでな……ってなんだその顔は?」


 ルルカが呆れた顔で俺を見ていた。


「いえ、どこぞの王侯貴族かのような買い物を為さりますので……」


「買うべき物はとことん買う。それが俺の正義だ!!」


「(ジトーーーーーー)」


 そんなジト目で見られても俺は負けないぞ!


「い、行くぞ!!」


 この後酒屋で1本2万ルクの高級酒を酒精の強いのと弱いの2種類合わせて40本買い込んだ。

 ルルカがずっとジト目だったのは言うまでもない。


 所持金200万万0670ルク→120万0670ルク



 さすがにやり過ぎな自覚はあるのでティリアさんの家に行く前に一旦落ち着こうと宿を取った。

 先ほど買った首飾りをルルカに渡して機嫌を取っておこうという狙いもある。

 往来で渡せるような物でもないからね。


 そこそこ良い部屋に入りルルカと向き合う。


「改めてこれを。今までの感謝とこれからもよろしく的な意味を込めて」


「あ、ありがとうございます。その……、とても嬉しい……です」


 ルルカは包みを大事そうに胸に抱えた。


「開けてみて」


「は、はい」


 包みから取り出した首飾りをルルカに着けてあげた。

 ルルカの大きな胸に乗っている首飾りは見ようによってはなかなか淫靡だ。


「良く似合ってるよ」


「ぅぅ、グスっ」


 え!?

 泣き出した??


「ほ、ほら、何も泣くことないだろう」


 ルルカを抱きしめて背中をポンポンする。


「だ、だって凄く嬉しくて、いつか飽きられてしまうのではないかと不安で……、でもとても優しくしてくれるから……」


「ルルカに飽きるなんてある訳ないだろう。例え嫌がってもずっと側にいてもらうからな」


「ぇぇ、んっ」


 背中をゆっくり擦りながら優しい感じでキスをした……




「先程は取り乱しまして申し訳ありませんでした」


「いや、なんだかルルカの別の一面が見れて新鮮で良かった」


「もぉ……」


 ルルカと手を繋ぐ。

 外だと微妙かもしれないが室内なら問題ない。


「ルルカの手はスベスベしてるな」


「お気に召しませんか?」


「そんなことはない。とても良い肌触りだぞ」


「ありがとうございます。あの、そろそろティリアのところに行く頃合いなのでは?」


「そんな目では表に出れないだろう。ティリアさんの家に行くのは明日でいいよ」


「申しわ……」


「別に謝らなくていいからな」


「……わかりました」


 この後宿でルルカと2人でのんびりイチャイチャしながら過ごした。




 明朝、少し時間を潰してからティリアさんの家を訪問した。


「お久しぶりです。ティリアさん」


 20日ちょい振りなんだが久しぶりでいいのだろうか?


「あら。まぁ! ツトムさん良くいらしてくれたわね!」


「おはよう。ティリア」


「ルルカも。むむ、前にも増してツヤツヤしてるわね」


「もぉ、ティリアは会う度にそればっかなんだから」


「だってぇ……、まぁそれはそれとして2人共早く上がって!」


「お邪魔します」




……


…………



「えっと、こちらはご主人に」


 昨日購入した酒を2本出す。

 もちろん酒精の強いのと弱いの両方だ。


「まぁ! ありがとうございます。でもあの人になんて気を遣わなくてもよかったのに……(どうせ私が飲んじゃうし)」


 最後の呟きは聞かなかったことにしよう。

 ティリアさんは俺に密着してわざわざ反対側の頬を右手でナデナデしてくる。

 今日は最初から1つのソファに3人掛けだ。

 当然俺を挟んで左にティリアさんで右にルルカだ。


「そしてこれはティリアさんに、ルルカから」


「ツトムさんから渡されたほうが」


 ルルカも右から密着してきて左手で俺のお尻をナデナデしている。

 あれ? ルルカってこんなことする子だったっけ??


「あら、わたくしに? 何かしら?」


「ルルカがティリアさんの為に選んだのだからルルカから渡すべきだよ」


 両腕に感じる2人の豊かなお胸様の感触がたまらん!!


「わかりました。ティリアこれ!」


 ルルカが想定外にも無造作にティリアさんに包みを渡した。

 もっと丁重に手渡して!!


「何でしょう? (ガサゴソ……) まぁ! こんな素敵な首飾りを頂いてよろしいのかしら?」


「ルルカがティリアさんの為に一生懸命選んだんですよ」


「ありがとうね、ルルカ」


「ツトムさんがどうしてもと仰いましたので……」


「まぁまぁ! ツトムさん私とても嬉しいわ! こんな素敵な贈り物をされたのは随分と久しぶりですのよ」


「ティリアさんはルルカの親友ですし、日頃お世話になっているのでこれぐら、んんっ」


 い、いきなりティリアさんに口を塞がれた!?


「ティリア! ダメっ!!」


 ティリアさんの舌が俺の口の中に入ってきたが、ルルカが俺からティリアさんを引き離してしまった。


「だって私が今できるお礼はこれぐらいしか……」


「ティリアったら、もぉ……」


 ルルカの手が伸びてきて俺の顔をルルカの方に向かせ、


「んっ……、チュ、レロ、レロ……」


 そんな……

 ティリアさんの前で濃厚なキスをしてくるなんて……


「んん、ふぅ、ティリアには旦那がいるでしょ」


 ティリアさんは再び俺の頬をナデナデし始めた。


「もう半年以上会ってすらいないのよ? もう別れたようなものよ!!」


「そんなこと言っても旦那が帰ってきたら激しく求めるのでしょ?」


 ルルカさんそんなモロな主婦トークやめてぇぇぇぇ!!

 つかルルカもまたお尻触り出したし……

 あっ、真下からモミモミしないで!


「どうかしら? そんな良い雰囲気になんてここ10年なったことないもの」


 くっ。

 ティリアさんが左手で俺の太ももをサワサワし出した!

 もちろん右手でのナデナデは続けたままだ!!


「旦那は今度いつ帰って来るかわからないの?」


 うぉ!!

 ルルカの奴、ベルトを緩めてパンツの中に直接手を入れてきやがった!!

 だめっ、そんなとこホジホジしたら……

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