あまやどり「にじのおくりもの」

進藤 進

第一章  おきにいりの「ばしょ」

※本体の「雨やどり~平凡な日常を切り取りました」には

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 貴方の気持ちにフィットする物語があれば、幸いです。


 https://kakuyomu.jp/works/16816927863230486511


※※※※※※※※※※※※※※※


挿絵をアップしました。

宜しければ、読む前や読んだ後に御覧ください。


https://kakuyomu.jp/users/0035toto/news/16817330657041737480



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「あめ」が、ふっています。 


シト、シト。

ピチャ、ピチャ・・・。 


サトシ君はいま、いつものおきにいりの「ばしょ」にきています。 


ちかくの「こうえん」にある、おおきなコンクリートの、やまのなかの「おすなば」です。 


だれかがわすれていった、おもちゃのトラックが、「すな」にうまっています。 


サトシ君は、きょねん、「おかあさん」をなくしています。 


おおきなトラックに、ひかれてしまったのです。 


びょういんで、「おかあさん」が、てをにぎって、いいました。 


『サトシちゃん、ごめんね。いいこ、でね・・・』  


そのまま、「おかあさん」は、ねむってしまいました。 


おとうさんは、「てんごく」という、ところにいったと、いいました。 


『いつ、かえってくるの?』 


『いいこ、にしてたら、かえってくるよ』  


『ボク、いいこ、だもん!』  


サトシ君の「め」をみつめて、おとうさんは、あたまを、なでていいました。 


『ああ、そうだな・・・。

 サトシはいいこ、だ。

 だから、きっとかえってくるよ・・・』 


おとうさんは、そういいましたが、いちども、「おかあさん」は、かえってきません。 


サトシ君は、よる、ねむるとき、おとうさんのふとんに、もぐりこみます。 


『なぁんだ、あかちゃんみたいだな。

 もう、5さい、なのに・・・』 


そういいながらも、サトシ君をやさしく、だいてくれます。 


でも、おとうさんのむねは、ゴツゴツしてて、「おかあさん」みたいに、やわらかくないのです。 


おヒゲも、チクチクして、いたいのです。 


それでも、サトシ君はあんしんして、ねむることができました。 


サトシ君はすこし、「あまえんぼう」なのです。

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