『MORALITY:倫理性』

もしもこのカードのメッセージが、必要なときに、必要な方のところへ届くことができれば幸いです。


『MORALITY:倫理性』


【カードの絵】


美しい夜明けの空が広がる世界への入り口を遮るかのように、牢屋のような門に一体化した大きな門番の男が一人、下向きに両手を合わせ、こちらを向いています。男の顔は、鼻から上はなく、牢屋の檻の横線でまっすぐに切れています。そして、その顔は真っ黒なマスクをつけた逆三角形になっていて、鼻の付け根から、顎までしか素顔が見えません。


男は、紺色の刺繍で縁取られた白い襟元と襟袖の服を着ていますが、その身体は、ちょうど、溝落ちから、喉のあたりまでが、牢獄のように格子がかかり、向こう側の景色が見えます。頭には、どんよりとした雲色の髪の毛を肩まで伸ばしています。何か言いたいことがあるのでしょうか。門番らしき男は、緑がかった血色の悪い肌をしていて、少しだけ開いた口で、何かをこちら側に伝えようとしています。


《本日のメッセージ》


このカードに描かれている門番の男は、いったい何を私たちに伝えたいのでしょうか。口角を下げながら、少しだけ開いた口は、頑なにダメだということではなく……と、何か少し含みを見せているような気がしてしまいます。


本日のカードの意味、倫理観の、倫理とは、善悪・正邪の判断において普遍的な規準となるものとされています。つまり簡単な言葉で言うと、何が良くて、何が悪いかの基準と言うことになります。


でも人は、それぞれの価値観をそれぞれが持っています。わかりやすく例えるならば、宗教によって、食べていいものと、悪いものが違うように、それぞれの人種や文化によって、何が良くて、何が悪いのかの定義は、違っているということです。


国や、地域や、宗教が違えば、私たち一人一人が持っている当たり前だと認識している善は、他の国や地域や宗教から言えば、悪でもあると言うことです。


もし、あなたが、これは正しい、間違っていないと思うことが、誰かに否定され、それはおかしいと憤ることがあれば、一度自分の考え方を横に置いて、自分と対立する相手の言っていることを「事実」だけ見て考えてみるのはいかがでしょうか。


その「事実」は、相手の信じる倫理性からくるだけのものであれば、違う倫理観の人もいるのだと、相手の倫理観を否定することなく、そういう考え方の人もいるのだなと、ただ受け流せば、対立のエネルギーは生まれることはありません。


でも、もしそれが、誰かから、何かを奪う行為を正当化する倫理観を唱えるものであるならば、それは真の倫理観ではありません。倫理とは、善か悪かを判断するもの。誰かの大切な何かを踏みにじったり、奪うことに善か悪かを判断する倫理は存在しないのです。


この門番の男は、それをあなたに伝えたいのです。あなたの思う倫理観は、誰かの何かを奪い、踏みにじるような倫理観ではないですよね? とあなたに問うているのです。


私たち人類は、生きるために、そして子孫を残すために、何かを捕食して、時には食べるためだけに命を育て、それを食料として生きています。この矛盾はどこまでいっても矛盾でしかないのかもしれません。つくづく勝手な生き物である人間。で、あるならば、せめて、同じ人間同士くらいは、最低限の倫理観をお互いにもち生きていきたい。そう、この門番の男は、今あなたに問うているのです。


まずは身近な世界から、対立してしまうのはなぜか? を考える。そこから始めてみてはいかがでしょうか。



本日のカードからのメッセージでした。


お読みいただき、誠にありがとうございました。今日もいい日になりますように。


かしこ。




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