海月

@midoriki_tomo

海と月

後ろに佇むあの月は、返す踵を笑うのか、揺れる瞳は誰のもの。

海の面に広がった、そよ風の音、海の底、暗い冷たい海の底、

苦しみはいつも耐え難く、誰かの許しに恋焦がれ、震える膝が騒々し。

振り返る先に佇んだ、冷たい月は誰のため、その月光を照らすのか。

なんにもできずうずくまる。

進むことさえ逃れさえ、ひどく恐れて立ち止まる、海の底にて泣いている。

雲なき空に浮かんでる、月もほんとは寂しかろ、皓々としたあの空は、

ひどく寒くて一人きり、返す踵に笑うのか、揺れる瞳は誰のもの。

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