どんでん返し超短編小説
松井蒼馬
娘のお受験
「昼頃から雪が降るみたい」
助手席の妻が言う。
「心配だな……」
神妙な面持ちで言った俺に妻が返す。
「大丈夫よ、あなた!綾香は余裕のある電車で行ったもん」
今日は娘の志望大学の受験日だ。
空を見上げる。
俺の心はこの天気のように曇っている。
心配だ。
今日の競馬、荒れるぞ。
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