第3話 ヒカリ1

 私、松井光。17歳。高校生。大のイケメン大好き!趣味は2.5次元モデルとして活躍中の五十嵐良君の追っかけしてるの。ラノベの恋愛カテも大好きでずっと読んでるわ。


私の家は母1人子1人の母子家庭。でも母は昔から男癖が悪くてしょっちゅう家を留守にしてる。昔はそれで生きるか死ぬかだったけど、高校生になってアルバイト出来るようになってからはなんとか生きていけるようになった。


学校はつまんないし、誰もが私の事変な奴って思ってる。マジ糞だわ。誰も私の事なんて分かってない。この世界なんて無くなってしまえ。はぁ、私が私でいられる時間がラノベと推しの追っかけ。


 そういえば今日もバイトの帰りだったんだ。突然穴に落ちたような引き摺り込まれたような感覚になって、真っ暗な中をひたすら落ちていったのよね。マジで怖かったー。


そして目の前に現れたのがあのイケメン王子様のいる部屋だったんだよね。これって異世界ってやつだよね?どうせあっちで私が居なくなっても誰も困らない。母さんはむしろ喜んでいるかもね。


せっかくならこの異世界を思いっきりエンジョイしないとね。


ラノベ小説のテンプレだと聖女が魔王討伐して帰ってきたら王子と結婚してハッピーエンドよね。さっきの部屋に居たオディロンって人、超絶イケメンだった。服装からしても王子様よね!



あぁ、なんて素晴らしい世界なの。

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