かみなりさまがめをさます
「え?」
とざした ひとみ を
ゆっくり
あける
あける いみ の なくなった
うつろな ひとみを またひらく
だって
みたいものは
もうないから
ずっとみたかったものは
もうなくなったから
だからもう
いいや
そうおもっていた
のに
「しん、ちゃん……?」
うしなったはずの
いとしい なまえ
もういない
だいすきな
おとうとの
なまえ
「どうして?」
なんでだろう、さっき
あなの あいた むねに
ちくりと
しらせがとどいた
「いるの? そこに?」
あたまは やめろと いっている
あきらめろといっている
もういないのだ
きぼうをもつだけ つらいのだと
それでも
それでも
それでも
それでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでもそれでも
「いくよ」
*********
【生存電流感知】
本来の感知範囲を遥かに超えた距離で受け取る知らせ。本来は血族の死を感じ取る際に発動する虫の知らせに近いもの。
死んだようになった者にも適用される可能性はあるが極めて低い確率である。
愛の奇跡か、執念の勝利か、ここに雷神は再起せり。
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