最高に面白い小説を目指す小説
柚塔睡仙
最高のパーフェクト・オープニング
わっ
・・・
あっ、えっと……
誰かいる?
いる、みたいだ
だから私はここに生まれたのだ
オッホン
お客さんも来たことだし、自己紹介をしよう
私の名は「最高に面白い小説」である
いや、
正確には、
「『最高に面白い小説』というタイトルを付けられてしまった小説」
である。
しかし、
そんなタイトルつけられても、
私には気が重い。
どうしよう
・・・
とりあえず、
小説であるからには、
物語を作らねばならない
物語を作るためには
えっと……
まずは登場人物を決めないとね
うーん
それじゃ、
とりあえずだけど
私が主人公ということにしようか?
・・・
えっ
君が主人公になりたい、だって?
OK👌
そうだね
せっかくこの小説を読んでくれていることだし、
これを読んでいる〈君〉を主人公にしよう!
そして、
私は君を助けるパートナーだ!
うん、
よし、
これで決まり。
ところでここは
フッフッフ……
よくぞ
ここは〈異世界〉だよ
最高に面白い小説を目指すんだから
やっぱり人気のあるジャンルを選ばなくっちゃ
君はこの小説を読んでいる間だけ、
異世界に転生することができるんだ。
――Hello, New "PERFECT" World!!!
(正直、私も不安だけど)
(でも、パートナーになったからには、)
(ちゃんと使命を果たさないと……)
🐔<コケコッコー
🌄
おっ
この世界にも朝が来たようだ
目の前には草原が広がっている
どこまでも歩いていけそうだ
よし
それじゃあ、始めようか
君が主人公の――
『最高に面白い小説』を。
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