第2話恋をしたい

そんな訳だが誰もが結局寂しいのだ。だから人はなにかに没頭する。なにかを紡ぎたいのだ。自分がここにこの世界にいたという証を示したい遺したいのかもしれない。

だから私は、恋をしたい。こんな自分がこの世界にいたという証を遺したいがために。幸せになりたいだとか愛されたいとか高望みしすぎたら、あとで絶望するのは目に見えている。

ただ、恋をしたいだけなのだ。まあ出会いはない。金もない。友達もいない。ないない尽くしの私だが唯一あるものがある。それは携帯だ。今の時代便利なもので、アプリケーションツールで人に会うことが可能だそうだ。私ものるしかねえこのビッグウェーブに!という謎テンションではじめた。

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