第198話 『藤子・F・不二雄ミュージアム』開館の話

 2011年9月3日、川崎市登戸に『川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム』がオープンした。館内には『ドラえもん』を始めとした藤子・F・不二雄作品の原画が展示され、企画展も定期的に行われる。F先生の仕事机周りを再現した一角や、コラボカフェなどもある。そして最大の見所は、館内限定の新作アニメだ。こけら落としの作品として作られたのは、ドラえもんとパーマンが共演する『Fキャラオールスターズ大集合「ドラえもん&パーマン 危機一髪!?」』だった。

 当時の日記から内容と感想を紹介しよう。


 ドラえもんが出した未来の立体テレビの中の世界に入ったドラとのび太が密猟団に捕まってしまい、密猟団を捕まえようとしていたパーマンは人質を取られてピンチ。ドラは「出前電話」で他のパーマンたちを呼び出し、密猟団は捕まってめでたしめでたし。と思いきや、つけっぱなしのテレビを見たママが電源を切ってしまい、TVの世界に閉じ込められてしまう、というオチ。

 このあらすじでも分かるとおり、パーマンはドラの世界のテレビ番組という設定となっており、「ドラQパーマン」等で共演を見てきた私にとってはちょっと寂しい限り。ちなみに、ドラの出したTVでは大人スミレが原作マンガにもあった車「スミーレ」を宣伝していた。

 パーマン声優陣は、平成映画版でも気がかりだった3号の声が残念なことになっているのは覚悟済みだった。1号も、往年に比べるとやや低めに感じた。2号と4号の出番は少なかったが、自然に聞こえた。OPとEDの藤子キャラ総出演映像も楽しかった。




 結果として、83年度版のパーマン声優4人が揃ったのは本作が最後となってしまった。その後もパーマン1号、2号は時々出演するものの、2024年に『ドラえもん&Fキャラオールスターズ ゆめの町、Fランド』にパーマン1号役で三輪勝恵さんが出たのが最後の出演となってしまった。


 2019年、「ドラえもん&Fキャラオールスターズ 『月面レースで大ピンチ!?』」という作品で、安原義人が15年ぶりにバードマンを演じることになった。もちろん私は大興奮。公開初日に鑑賞し、安原さんがバードマンの演技を忘れていなかったのに感動した。当時の日記から感想を紹介する。


 予告では透明な壁の向こうにいるバードマンのカットがあったので、てっきり「征地球論」の宇宙人たちに同じ異星人側として地球人の評価を審問される役なのかと思っていた。ところがいきなりレースが始まり、安原さんの声で中継が始まったので、(ああ、兼ね役なのね。こういうの安原さんは大得意だし)と思っていたらブース越しにバードマンの顔が映り、思わず「本人かよ」とつぶやいてしまった。

 レース会場にはドラえもんの道具を使ったトラップが随所に仕掛けられており、バードマンは月面レースの進行役としてトラップの効果を解説しながらレースを仕切っていく。なお、レースにはバードマンの円盤に乗った1号と2号も出場していたが、「ムードスタンド」のトラップで早々に脱落。これ、1号と3号ならもっとラブラブムードになっていたのかな。なお、2人とも台詞は無し。

 ちなみにレース脱落者は会場まで搬送される仕組みになっているが、裏方として人間の従業員が多数おり、バードマンに状況報告をしている。レース出場者に時代の違う21エモンがいたり、正直バードマン本人が仕切っているとしたら顔が広すぎる。どういう裏設定になっているのかスタッフに機会があったら聞いてみたい。

 なお、私個人が一番期待していたのはバードマンの「ヘコー!」が聞けるかどうかだったが、ラストで他キャラの「ズコー!」に続けて見事に「ヘコー!」と落としてくれた。これで私のノルマは達成。




 もしかしたら安原さんがバードマンを演じるのは本作でラストかもしれない。そう思うと本当に貴重な出演だった。


 次回はこのミュージアムとも関係が深い、藤子・F・不二雄作品の箱根スタンプラリーの話をしたい。


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