第二章〜新たな生活〜
第18話 新生パーティー初依頼
「ノワルさんもルルさんの部屋に連れて行かないとですね・・・」
クレアは恥ずかしい秘密のことを随分気にしてるらしい・・・
「じゃあ・・・おやすみ・・・」
「ああ・・・ノワル殿の事はお手柔らかにな?」
こうして慌ただしくも楽しい1日は終わった・・・明日からの冒険が楽しみだ。
夜中にノワルの悲鳴が響き渡ったのは言うまでもない・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ん・・・資料を読んでいたらもう朝か」
“コンコン“
「君達かおはよう」
「「「「「おはようございます(ニャ)!!」」」」」
「いよいよ今日だな」
「はい朝食を食べて早速出発しましょう!」
「なんか昨日の記憶があやふやで頭がクラクラするニャ・・・飲み過ぎたのかニャ?」
「ルル殿・・・ああ言ってるが昨日は大丈夫だったのか?(ボソボソ)」
「残念ながら・・・昨日の夜の記憶しか消せなかった・・・(ボソボソ)」
「ボクも頑張ったんですけどね・・・(ボソボソ)」
「残念です・・・(ボソボソ)」
「また今度言ったら斬ってやる・・・!(ボソボソ)」
「ま、まぁあんまりやり過ぎないようにな・・・(ボソボソ)」
「みんな?なんの話ししてるニャ?」
「な、なんでもないですよノワルさん!ボクたちノワルさんの事が心配で話し合ってたんですよ!!」
「そうです、そうです!!」
どうやらこのパーティーメンバーは怒らせない方がいいみたいだな・・・。
「あらおはようリゼちゃんたち!」
「「「「おはようございます(ニャ)!!!」」」」
「おはよう・・・!」
「亭主殿 おはよう 昨日は食材の調理助かった またお願いする」
「あい おはよう!!朝から元気がいいねぇ!!調理のことなら任しておきな食材があるならまた作ってやるよ!」
「それより いよいよ今日ねぇ 頑張ってらっしゃい 必ず生きて帰ってくるんだよ!」
「ホラ ガッツリ食べて力を付けてから行きな!!」
「「「「「いただきまーす(ニャ)!!!」」」」」
・・・・・・・・・・・・・・・
「よしみんな準備はいいな!!では出発するぞ!!」
「それだけ気合いが入ってれば十分だね!!行ってらっしゃい!ここで待ってるからね!!」
「安心してくれ亭主殿 私がいれば大事にはならん」
「ああ、リゼちゃん達を頼んだよ!」
各自亭主に別れを告げるとドアを開け王都の入り口へと向かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「さて・・・王都の近辺の森の中まできましたね・・・この森をかなり進んだ所に魔狼の縄張りがあるそうです」
「うむ、君達は魔狼との戦闘経験はあるのかね? 」
「はい!一応ありますが・・・」
この子達の実力がどの程度なのか知っておきたいな・・・まずは使える補助魔法から確認しておくか。
「補助魔法を使える者はいるか?」
「私は“速度上昇”(ヘイスト)が使えるニャ!!」
「ボクは“防御力上昇”(プロテクション)を少しだけ・・・」
「そうかノワル殿とルーシャ殿だな承知した では君達 これをあげよう」
「これは・・・ペンダントとゆ、指輪!!ヴァルディ殿・・・これは?///」
「「「「(ゆ、指輪!!?)」」」」
「そうだ、この品には全て付呪がかけられている」
「付呪!!!?そ、そんなの”遺産級”の装備ではありませんか!? こ、ここんな物貰えません!!もし壊してしまったら・・・」
「なに構わんよその時は新しいものを見繕おうではないか アイテムの代わりはあるが君達の代わりはない ありきたりな事を言うようだが真実でもある」
「それに冒険者というのは生きる為に出来る限りやっておくというのが鉄則だと どこかで聞いたような気がするのだがな?」
「そ、それは・・・確かに言いましたが・・・わ、分かりました!ありがたく頂戴します!」
「素直でよろしい それらのアイテムは君達にそれぞれ合ったものを選んだつもりだ 今後の依頼が少しは楽になるだろう」
まぁ、余ってた一番レアリティの低いアイテムなんだけど・・・強い付呪のかかった物を渡しても良かったが道具の力で強くなってもこの子達の為にならない・・・死なずにどれだけ成功経験を積めるかが重要だ。
「ヴァルディさんはやっぱりとんでもない人ニャ・・・“遺産級”のアイテムをサラッと渡せるなんてニャ・・・それはともかくありがたく貰っておくニャ!!!」
「ボクにも頂けるんですね!ありがとうございます!」
「ヴァルディさん!ありがとうございます!私 付呪のかかったアイテム付けるのは初めてです!」
「ありがとう・・・すごい・・・魔力が・・・溢れてきた・・・」
「よし では先に進もう 魔狼の縄張りまであとどれくらいか分かるか?」
「はい!おそらくあと2〜3時間ほど歩けば縄張りに入るかと思います」
「この辺によく足を運ぶのか?私には右も左も分からないが・・・君達は迷い無く進んでいるように見えるのでな」
「はい!ランクが低い内は王都近辺での依頼がほとんどなので!」
「そういえば、ヴァルディ殿は辺境の地で生まれ育ったのでしたね・・・その場所から出た事は無かったのですか?」
「ああ、近場に魔物が出れば退治しに行っていたんだが迷うほどの距離では無かったのでな 」
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