ダンジョンのある新しい生活! ~ブラック労働で店を支えている俺をクビ? 戻ってきてと泣いて謝ってももう遅い!? 努力が報われるダンジョン攻略が楽しいので、レベルを上げてスキルを極めたいと思います!~
04 職業、忍者。とるべきスキルは当然……? 【スキル取得】
04 職業、忍者。とるべきスキルは当然……? 【スキル取得】
ステータスってのはすごいもんだ!
ゴブリンと出会う前にステータスがあれば最初っから無双できたのにな。
ぜいたく言っちゃいかんか。
これなら、スキルにも期待できる!
さらなる探索をする前にスキルを取っておくべきだな。
ゴブリン以外にもっと強いモンスターもいるのかもしれない。
それがダンジョンから外に出てこないとも限らない。
そう、俺はこのダンジョンをもっと調べてみるつもりだ。
安心して暮らすためには確認しないわけにはいかない。
そのためにもまずは自分を強化しておく。
スキルに「残ポイント」とあるので、ポイントを使ってスキルを取得できるはずだ。
ポチり。選択できるスキルは……。
ずらずらと、選択できるスキルがウィンドウに浮かび上がる。
「おお、いっぱいあるな!」
忍者に関連するスキルが多い。
忍術、移動系、暗殺系といった感じ。
残念ながら【アイテムボックス】とか【鑑定】のスキルは選べなかった。
条件を満たしていないのか、魔法も選択肢に現れなかった。
職業とか行動によって選べるスキルが違ってくるんだろうか。
選べるようなら絶対取るんだけどな。
魔法のようなスキルは忍者には無理なのかも。
魔法を使う忍者は……どうだろう。
魔法剣士は許されても魔法忍者って違和感がある。
……俺の好みとしては、なしだな。
気になったスキルを確認していこう。
ウィンドウに表示されている説明文を確認していく。
説明は簡単なもので、詳しくはわからない。
まずは本命。忍者っぽいやつを見ていこう。
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【忍術】
忍術の基礎スキル。
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【忍術】スキルは基礎スキルというものらしい……。
けど、基礎スキルって、なんだ?
応用スキルとかに派生するのだろうか。
忍者やるなら取るしかない!
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【隠密】
身を隠す技能の基礎スキル。
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また出た。基礎スキル。
隠密はゲームでも小説でも強スキルと決まっている。
俺は世を忍んでいくのである。これは即決でとる!
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【投擲】
武器を投げる技術に補正。
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これも約束されし強スキルだ。
手裏剣とかクナイとか投げまくりたい。採用!
武器を投げると限定されているから、弓とか銃は補正が効かないのかもしれない。おいおい試したい。
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【暗殺】
不意打ちでの攻撃に補正。
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クビキリ! 一撃! ですね。当然とる。
ステルスキルは忍者のたしなみ。
卑怯ではないのだ。
「ここまでは全部取る、と。それ以外に気になったものは後回しだな」
では、スキルを実際に取得していこう。
記念すべき最初のスキルは当然【忍術】だ。
残ポイント10とあるから、これを減らすことで取得できるはず。
【忍術】をポチる。
ステータスウィンドウを確認するとスキルの欄が変更されている。
ポイントが減って【忍術】が追加されている。
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スキル: 【忍術】1
(残ポイント:9)
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「反映されているな。で、どうやって使う?」
忍術が使えるようになったという実感はない。
ええ……どうやって使うのよ忍術。困惑。
しゅばっと手をかざして叫んでみる。
「
……。
しかし何も起こらなかった……。
むなしく洞窟に声が響く。何やってんだ俺。
誰もいない洞窟でよかった。
恥ずかしいわ!
魔法の詠唱みたいなのとか、手で印を結ぶとか必要なのか?
そんなもの、わかりっこないぞ。
待て、あわてるな。
こんなときはネットで調べれば……。
いや、無理か。スマホは使えない。
というか、このダンジョンの情報を調べてわかるんだろうか。
とりあえずステータスのスキル欄をもう一度チェックしてみる。
「おっ! スキルの選択肢が増えてる。忍術の下に別のスキルが選べるようになってる」
基礎スキルってのはそういうことか。
基礎スキルを取ることで、それに関連するスキルが解放されるということだな。
基礎スキルがなければ、スキルを取得することすらできないしくみか。
忍術を使えるようになるというのは、全部をいきなり使えるわけじゃない。
忍術に関連したスキルを習得するための前提スキルなんだ。
忍術スキルの下にぶら下がるようにして、新たなスキルが選べるようになっている。
俺はウィンドウを確認する。
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【忍術】
【分身の術】
一定時間、分身を生み出す
【壁走りの術】
壁を走ることができる
【隠れ身の術】
一定時間、自身の視認性を低減する
【消臭の術】
一定時間、自身の匂いを低減する
【消音の術】
一定時間、自身の立てる音を低減する
【毒術】
毒の調合、使用するための知識を得る。
原料と魔石を消費し、毒を作成する。
【
薬の調合、使用するための知識を得る。
原料と魔石を消費し、薬を作成する。
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「それっぽい忍術が選べるようになったな」
【隠れ身の術】【消音の術】などは、これから取る予定の【隠密】スキルとかぶってる予感がする。
忍者のことを隠密って言ったりもするし、似たようなものかもしれない。
とりあえず、隠れるスキルは後回しにしておこう。
【毒術】【薬術】か。
毒や薬が忍術なのは……アレか。怪しい薬や毒だな。
「風下に立つとはうかつだったな……」みたいなことができるわけだ。ふむ。
媚薬とか痺れ薬とか精力絶倫になる薬とか怪しいアレコレもあるわけだな。むふ。
毒忍者やエロ忍者というのもロマンがあふれている。
……毒もありかもしれないな。
いや、エロ忍者を目指したいわけじゃあない。……ないぞ?
忍者は毒や薬に精通しているものだ。
毒を使うならセットで薬も必要だ。
ここで取るべきは【分身の術】と【壁走りの術】だろう。
1ポイントずつ振る。これで残りポイントは7。
次は【隠密】を取る。これも基礎スキルだ。
【隠密】にも関連スキルが現れて、選択できるようになった。
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【隠密】
【隠術】
他者にみつかりにくくなる
【消音】
自身の発する音を低減する
【致命の一撃】
不意打ちでの攻撃に補正
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これは想像通りのラインナップだ。それぞれ1ポイント分を取得する。残ポイントは3。
【隠術】の「みつかりにくくなる」という効果はあいまいだ。
どう作用するんだろうか。
忍術にあった【隠れ身の術】は「視認性を低減する」と具体的だった。
【消音】は音を低減するんだから【隠術】は視覚をごまかすんだろうか?
これも後で試そう。
あとは【暗殺】と【投擲】を取って残ポイント1。
残ったポイントは残しておいて、あとで考えることにする。
これで準備はととのった!
次は実戦タイムだ!
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