第71話・そして始まる学園祭
眷属の活躍によりお化け屋敷も戦闘劇場もでき、眷属たちにお化け役としての心構えも教え込んだ。
レベルの低い所は泣き出してもう無理ってリタイアしたら優しくおんぶしてくれて出口まで連れてってくれる優しい仕様、まあ、お化けにおんぶって中々恐そうではあるが。
まあ、もちろんレベルが高くなればだんだんお化けも優しくなくって最終的には殺す勢いで襲い掛かってくるけど。その辺は自己責任ということで契約書を書かせるから大丈夫。大丈夫だよな?多分大丈夫。うん。多分。
治療の値段の方も、流石にふっかけるなんてことはしないけれども、骨折程度は10万円、腕が千切れたりすれば100万円、死んでしまったら蘇生ということで一千万円という値段設定にした。
まあ、妥当なところだと思う。
戦闘劇の方はぶっちゃけ巨大スクリーンのおかげでどの席にいても楽しめるんで、一席1000円に設定した。
その他、せっかくなので、生産系眷属に頼んで、お化け屋敷にある(石嶋家に置いてあった危ない物)置物のレプリカを作ってもらい販売、戦闘劇の方も、ジュースやお菓子、軽食をダンジョン連合協力の元、俺の眷属たちが販売、もちろんせっかくなので金山や勇気や鉄志の戦闘シーンフィギア等も生産系眷属に頼み作ってもらい販売した。
結構売れると思う。売れなくても原価がほぼゼロなんで、まあ、そこまでって感じ。(自分のグッズは作ってません、恥ずかしすぎるので)
そんなこんなで、一応のビラ配りしたり、宣伝したり、ダンジョン連合と協力してクラス皆でSクラスの出し物案内所見たいなのも作って、結構楽しく準備をしていた、そんで気が付いたら、学園祭当日になっていた。
―――――――――――――
「さて、お前ら本当によく頑張ってくれた、正直俺もここまで凄そうなのが出来るとは思っていなかった、これなら本当に売り上げ第一位取れそうだ、頑張ってくれ」
北先生が激励の言葉を贈る、まあ、たださあ、頑張ってくれって、人任せ感がパナイ、あんた一応このクラスの担任だぞ。
「というわけで、俺は用事があるのでな、何か問題起こしたら自力で解決しろ、じゃあな、空間魔法・空間転移」
「あ、逃げやがった」
北先生本当に先生かよ、問題起こしたら自力解決って・・・、まあ、いいけど、問題起こさなければいい話だからな。(問題起きまくります)
「泰斗殿、北先生がいない今、泰斗殿が学園祭中のクラスリーダーでござる、某は泰斗殿の言葉に従うでござるよ」
「ああ、そうだったな、すまないすまない、よし。それじゃあ、皆学園祭で売り上げ一位を取るのはもちろんのこと、学園祭を滅茶苦茶楽しんで、終わった後に楽しかったいい思い出だったと、言えるものにするぞ~~~~~~~~~」
少しテンション上がっていった俺の言葉に、嬉しいことにクラス全員が。
「「「オ~~~~~~~~~」」」
と乗ってくれた。
「さて、取り合えず、今からの予定としては、受付は闇助とダースカルムと月影さんと石嶋で、戦闘劇は勇気と金山で、回復担当は二人ともいてください」
「十川さんと鉄志は午前は休憩ということで、二人で文化祭楽しんでください」
一応、俺の優しさでシフト調整はカップル同士で分けた、因みにハーレム野郎勇気は、勇気単体で長いこと休ませて、ハーレムメンバーを交代で休ませていってて感じにした。
「ありがとうでござる、泰斗殿」
「いいってことよ、ほら、楽しんで来いよ」
「では、またでござる」
そう言って、鉄志と十川さんは二人で楽しそうに歩いて行った。
「さて、後少しで学園祭が始まる、一応広告かなりしたし、多分最初の方はかなり混雑すると思うが、力を合わせて頑張るぞ、それさえ、乗り切れば多分大丈夫だ、というわけで、皆持ち場についてくれ」
俺がそういうと、皆素直に持ち場に行ってくれる、いや~、ありがたい、正直勇気ハーレムメンバーとかは俺のこと嫌ってるんで、言うこと聞いてくれなさそうで冷や冷やしてたんだよな。うん、本当に良かった。
「あの、頑張ろうね、泰斗君」
「ああ、もちろんだ石嶋、石嶋も頑張ろうな」
「うん」
やっぱり、何か石嶋から女子っぽさを感じるな。まあ、うん、考えないようにしよう。
―――――――――――――――
そんなわけで、皆持ち場について少し立ってから(俺は、一応レベル10のお化け屋敷の中で、至る所に飛ばしてある監視用死霊虫の視覚だけを一部借りて、周りの様子を見ている)学園祭が始まった。
まあ、もちろん、始まってから、客が入り口からそこそこ離れた位置にあるこのSクラスまで来るには少し時間がかかるんで、始まった瞬間客が入ってくるわけではないけど。
そんなわけで、待つこと5分。
こっちの方にも客が流れてきた。
「すみません、お化け屋敷レベル5のチケット下さい、それと、暗号アバタケタブラで」
初めてのお客さんが来てくれた。
しかも暗号を言ってくれるということは、広告を見てきてくれた人だろう、因みにこの暗号というのは広告に張り付けておいたもので、この暗号を言ってくれると入場料を10パーセント割引というものだ。こういうのがあると人は行きたくなるものだしね。
「はい、お化け屋敷レベル5ですね、では、暗号引きでお値段は450円になります」
闇助が対応してくれる、うん、しっかりと接客できている。創造主としてうれしい限りだ。
お客さんが丁度450円渡してくれる。
「はい、丁度450円頂きました、では、こちらがお化け屋敷レベル5チケットになります、このチケットを持って、あちらのドアを進んだらレベル5と書かれた看板の前にいる虹色の骸骨に渡してください、見たら一目で分かりますから、安心してください」
よし、しっかりマニュアル通りに言えてる。偉いぞ闇助。
「虹色の骸骨ですか?あ~~~、そういえば、広告に載ってましたね」
そう、自己解決して、お客さんがドアに入ってく。
「お~~~、凄いですね。まさかここまでとは、空間魔法による空間拡張噂には聞いてましたが、いやはや、ここまでとはそれに、虹色の骸骨というのも凄いですね、最上位ダンジョンの最下層をうろついているレベルの化け物ですよ。私でも10体同時に相手して倒せるかどうかって、いやはや、いやはや、本当に凄いですね」
凄い、一人言いうなこの人。 大丈夫か?
まあ、今のところ悪意とかは感じないし、もうしばらく様子を見てみるか。
レベル5と書いてある看板の前にたどり着き虹色の骸骨もとい虹スケルトンにチケットを渡すおお客さん。
「レベル5チケット確認しました、どうぞ、楽しんでください」
「うわ、しゃべった、凄い、え、凄い、しゃべった、しゃべった、ちょっともう一回しゃべってみて」
大興奮して虹スケルトンに近寄るお客さん。まあ、このお客さんの容姿は普通に男性で釣り目の中肉中背だから、そこまでだけど、女性だったら大問題だぞ。
「そのように言われましても、主からあまり不要なおしゃべりはしないように禁止されていますので、難しいです」
あ~、そういえば、そういう命令していたな。
「主ってことは、やっぱり使役されているんだね、誰に使役されているの」
凄い興味津々で虹スケルトンに迫っていくお客さん。
いや、早くお化け屋敷に入れよ。
「死霊王様です」
いや、誰だよ、【おい、虹スケルトン誰だよソイツ】俺は予想外の答えが返ってきて驚いて死霊念話する。
【誰と申されましても主様のことですよ。万の死霊を統べる王、死霊王、我が主様はその通りでございませんか】いや、まあ、そうだけど、その二つ名みたいなの眷属にも広がってたのか(貴方の種族名です)。
【うん、そうだな、もう、それでいいよ】
ぶっちゃけ、文句言ってもめんどくさいし、それでいっかなって。
【分かりました、主様】
「・・・・・・・・・死霊王って言った今」
俺と虹スケルトンが話している間、お客さんがずっと考え込んでから、いきなりその一言を絞り出した。そう、絞り出したの。その様子が俺には恐怖してるように見えた。
「はい、我が主は死霊王です。何か問題でも、それよりも早くお化け屋敷に入ってください、今はいいですけと他に客が来たら迷惑になるので」
お、虹スケルトンその通りだ、こいつも結構接客出来てるな、良きかな、良きかな。
「そうですね、すみません、邪魔になりますよね、ではお化け屋敷楽しんできます」
そう、少し怯えたような笑みを浮かべて、お化け屋敷に入っていた。
その後、一応その人を監視し続けていたが、お化け屋敷の中では一切びっくりとかせずに終始考えっぱなし、最後にお化け屋敷が終わった瞬間多分空間魔法もしくは透明魔法とかでいきなり姿を消した。
うん、あの人なんだったんだろ、普通に分からないんだが、まあいっかな?そこまで強くはなさそうだし、大丈夫だろ。
そんなことよりも監視、監視、あのお客さんが出る前でにかかった30分ほどで大分客が増えてきたし、売店での万引きやお化け屋敷内での窃盗、なんかの犯罪行為に目を光らせないと。
――――――――――――
Sクラスの出し物設定。
廊下にお化け屋敷と戦闘劇のチケット売り場がある。
教室に入ると、横にお化け屋敷がずらり10並んでいる。そこには入り口と出口があり、入り口には虹の骸骨もとい虹スケルトンがチケット回収係をしている。
さらに奥に進むと、売店があり、ダンジョン連合の人と主人公の眷属がグッズや飲食類を販売している。
その奥に戦闘劇場がある。
戦闘劇場の公演時間は2時間おきに設定している。
一応学園祭は3日間にわたって行う設定。
始まりの時間は朝の8時で終わりは夕方の6時なんで。
戦闘劇は、9時、11時、1時、3時、5時にやる設定です。
学園祭編は正直に言えば、そこまでやろうって気持ちはありませんでした。
しかし、リアルのほうで楽しみにしていた学園祭がコロナの関係で中止となってしまし、少しでも、それっぽいのをしたいという作者のわがままで書きました。
面白いと感じていただけたら嬉しい限りです。
次回
問題発生。まさかの敗北、懐かしの巨乳様。
お楽しみに。
(実際にそんなタイトルにはなりません)
それと主人公は気が付いていませんが今回の学園さいと今までの学園生活により勇気ハーレムからそこまで嫌われなくなっております。最初こそ勇気君への触手プレイでガンガン嫌われておりましたが、同じクラスにいるうちに悪い人ではないと分かったので。それに。一応勇気とのハーレムを受け入れてシフト調整なんかもしてくれますし。少しは嫌悪感はあるもそこそこいい人って感じになっています。
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