第11話:転がりながら1歩ずつ

関目線______




「っ!!!」小早も相当ビックリしている


「申し訳ありませんでした。」


「お前らっ…お前らは!」


 少佐泣いている…?


「自分のこと大切にしろ!」


 ぎゅっと抱きしめられる


「いいか、残されることは辛いが、それでも生きるんだ。生きなきゃいけない。それがお前らの逃げれない宿命なんだ!!」


 少佐の腕に力がこもり、暖かい


「お前らは1人でも2人きりでもない。だから2人で無茶して生き急ぐな。」


「はい。申し訳ありませんでした。」




 部屋に戻った小早は今まで手を付けなかった食事に手をのばす…


 無理矢理一口食べれば吐き出していた小早が食べれた


「うち間違ってた。関は他の隊に配属されてひとりになると思ってた。うちもう安宅くんの所に行きたくて…だから食べれなくて…。」




 それから日に日に小早は食べる量が増え、入院して三週間たったころには普通の食事を出来るようになった。


「小早、退院祝い。」


 俺が渡したのは映画のチケット。


 ずっと小早が行きたいと言ってた映画。


「これいいの!?」


 頷くと嬉しそうな顔


「ねぇ、これは関一緒に行ってくれるの?」


 予想外の質問に焦る




「ついていってやろうか?」


「うん!」

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