第2話 花憐のお母さんにご報告

告白のあと「一緒に親にお知らせに行こ?」と言われて今、花憐の家にいる。


「お、お邪魔します、、、」


今から花憐の親に彼氏になりましたって言うのか?

なんて言われるんだろ?

やばい緊張してきた。別れろとか言われたりしねえよな?


「ちょっ、ゆずくん声小さすぎ。え?緊張してるの?かわいい」


「仕方ないだろ?幼馴染の家に遊びに来たじゃなくて、彼女の家に来たんだ」


ついでに言うと花憐のお母さんは「弁護士」お父さんは月宮書店という有名な「本屋の社長」だ。

会うのは実に半年ぶり

ぁぁまじでどんな事言われるんだろ。


「私の彼氏はかわいいねぇ?」


「もぉかわいいかわいいって言うな。」


今日の花憐かわいいしか言わねぇじゃん


「顔真っ赤っ赤恥ずかしいんだ?やっぱりかわいいじゃん」


もぉやめてくれ

恥ずかしすぎて死にそう


こんなやりとりを続けていると目の前の扉が開く。


「ところでいつまでイチャイチャし続けるのかな?」


花憐のお母様ぁぁぁああ

聞かれた?聞かれたのか?こんな恥ずかしい話を?

誰かナイフ、ナイフをくれ恥ずかしすぎて生きてけない。切腹だぁぁああああ!!!


「聞かれちゃってたね。うわぁ〜恥ずかしい///」


花憐は手で顔を隠している耳まで真っ赤だ

花憐が照れるとこんな感じになるんだ。かわいい、声には出さないけど


「あ、ゆずくん。どんなに恥ずかしくても死んだりしたらだめだよ。」


切腹聞かれた?でも声にだしてないよ?


「立ち話もなんだからリビングへどうぞ」


花憐のお母さん由希奈(ゆきな)さんがそう言うので俺はリビングへと移動する。


「まずは花憐おめでとう。」


由希奈さんはそう言って花憐の頭を撫でる。

花憐は嬉しそうにはにかんでいる。


「次に柚木くん花憐の事お願いね?実は花憐、小学校の頃から柚木くんのこと大好きだったのよ。家に帰ってくるとゆずくんゆずくんって毎日言ってたわ。一昨日だって

『お母さんサッカーしてるときのゆずくめちゃくちゃかっこよかったんだ〜』って帰ってきて早々に言われたのよ?バレンタインチョコを作るときに砂糖と塩を間違えるくらいぽんこつな子だけど愛想つかさないであげてね。」


それを聞いて俺は由希奈さんにこう言う。


「俺だって小学校いや幼稚園の頃からずっと好きだったんです。未だに九九を間違えたりするぽんこつな花憐が大好きだし花憐の作る優しい空間も大好きだし頭を撫でると見せてくれる可愛い笑顔が大好きなんです。だから愛想なんてつかしません。」


「そうよかったわ」と由希奈さんは言った。

これで俺は花憐の彼氏合格なんだろうか?


ていうか花憐のお父さんと話してないじゃん!

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